「IT部門はAIエージェントを育成する人事部門へ 」NVIDIAのCEOが示したAIの次なる景色
CES2025 NVIDIA ジェンスン・フアンCEO基調講演レポート

“AI is eating the world”──。CES 2025でのNVIDIA ジェンスン・フアンCEOの基調講演を一言で示すなら、こんな表現が相応しいのではないでしょうか。フアンCEOは基調講演で、Generative AIを超えた次なるステージとして「Agentic AI」から「Physical AI」への移行を示唆しました。本稿ではAIの基盤モデルが社会インフラ化する中で、AIは企業の業務プロセスにどう組み込まれていくのか、について解説します【冒頭写真提供:Consumer Technology Association(CTA)】。
NVIDIA ジェンスン・フアンCEO登壇、1万2千人が湧いた
先日開催されたCES2025での、NVIDIAのフアンCEOの基調講演が大きな話題となりました。開始前から長蛇の列で1万2千人収容の施設に入りきれないほどの人が集まり、会場は講演前から熱気に包まれていました。
1時間半にわたるフアンCEOのスピーチでは、「今後必要となる領域をすべて取りに行く」という強い意思が明確に示されていた点が非常に印象的でした。発表では、Generative AIの先として、「Agentic AI」から「Physical AI」へのシフトが示唆されていましたが、これはAIの自然な発展を踏まえた必然的な流れといえます。
この基調講演では、新たな未来像が提示されたというよりも、むしろ「加速するAIの進化の先に、ほぼ間違いなく訪れる未来」に対して、NVIDIAが何を準備しているのか、そしてその未来に必要なものとは何かを提示する内容だったように感じました。

基調講演を紐解くことは、これからの社会やビジネスにどんな変化が起こり、その過程で何が重要になるのかを理解する上で大変有益です。本稿では、基調講演の主なポイントを整理しつつ、ビジネスパーソンにとって意識すべき事項を解説します。
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伊藤 滉太(イトウ コウタ)
株式会社Almondo 代表取締役CEO東京大学松尾研究室主催のAI講座「GCI」にて、最年少で優秀賞受賞。東大松尾研究室発スタートアップにて営業として、AI SaaSの事業開発、株式会社松尾研究所にて企業提案とAI開発に従事。株式会社Almondoを創業し、数十社以上の企業のAI活用を支援。MAR...
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