医師の負担軽減へ──地域医療機関が“院内生成AI”による「退院時サマリ」自動作成をオンプレミスで実装
年間2000万円のコスト削減に匹敵 「正確さ」が重視される医療現場でどう担保したのか?
生成AIはパブリッククラウドとの連携を中心に進化を遂げてきたといっても過言ではない。その一方で、大企業やセンシティブなデータを扱う業界からはセキュリティ/プライバシーリスク、あるいはデータ主権(データソブリン)の観点から、パブリッククラウドではなくプライベートクラウドやオンプレミスの環境でAIインフラストラクチャを利用したいという「プライベートAI」に対するニーズが大きくなりつつある。既にそうしたニーズに応えるサービス提供も始まっており、たとえばBroadcomによるVMwareポートフォリオをベースにした「VMware Private AI」や、KyndrylとDell Technologiesが連携する日本企業向けのプライベートAIクラウドマネージドサービスなどが当たる。こうしたサービスは大企業での利用が前提となっているケースがほとんどだ。しかし、センシティブなデータの扱いに悩むのは大企業だけではない。特に医療機関や教育現場、地方自治体といった公共の福祉に貢献することを求められる組織においては、個人情報を含む様々なセンシティブデータを取り扱うことから個人情報保護法や各種ガイドラインの遵守が厳しく義務付けられているが、そのための予算や人材は非常に限られている。そうした環境下にありながらも、最初の一歩を踏み出した、栃木県の那須赤十字病院の事例を紹介する。
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五味明子(ゴミ アキコ)
IT系出版社で編集者としてキャリアを積んだのち、2011年からフリーランスライターとして活動中。フィールドワークはオープンソース、クラウドコンピューティング、データアナリティクスなどエンタープライズITが中心で海外カンファレンスの取材が多い。
Twitter(@g3akk)や自身のブログでITニュース...※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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