PoliPoliとPwCコンサルティングは、国会議員・議員事務所による政策立案の在り方に関する検討において連携を開始すると発表した。
国会議員や議員事務所が対応する政策のテーマは拡大する一方で、議員や議員事務所が有権者との対話や選挙対応に向き合いながら、政党内や行政府との間での政策議論を進めるためには、人材や資金、情報といったリソースが不足しているという。リソースの確保やDXによる効率化も、政党・議員・議員事務所の自助努力に依存しているのが現状とのことだ。
国会議員の立法・政策実務の高度化に向けては、AIをはじめとするデジタル技術を用いた、「ブロードリスニング」による世論把握の質的向上や、政策のプロトタイピングといった、現代的な政策立案手法を活用できる環境の確保などが求められているという。また、透明性を担保しつつより柔軟かつ密に民間人材と連携する枠組みの形成や、ここまでに挙げた一連の取り組みを推進するバックボーン組織の確立などが必要だとしている。
両社は、国会議員や議員事務所など政策実務者の課題感の把握・可視化を進め、デジタル技術の進展を踏まえた立法・政策実務の在り方や、その実現を担うバックボーン組織の在り方を共同で検討するという。また、政策立案の強化および多様なステークホルダーとの連携による、政策共創に資するソリューションの検討や、海外における議会機能に関する研究を進めるとしている。
なお、これらの取り組みは特定の政党や議員に寄らないものだと述べている。
PoliPoliは特定の主義・主張やイデオロギーを支持しない政策プラットフォームとしての、信頼に基づく政治・行政におけるネットワークや政策立案過程に関する知見を生かし、民間企業・政策実務者の巻き込みや、政策提言のアウトリーチの側面から同取り組みに貢献するとのことだ。
PwCコンサルティングは、官公庁など公共セクターに対する支援実績やアカデミアとの共同研究を行ってきた知見・経験、産官学のネットワーク、生成AIなどの先端テクノロジーにかかる導入支援経験を生かし、調査実施や構想検討の側面から、同取り組みに貢献するという。
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