TeamViewer(チームビューワー)は、従業員のデジタル体験(DEX)、リモート接続、およびAI機能を、Salesforceの「Agentforce IT Service」と統合することを発表した。
TeamViewerが提供する「TeamViewer DEX」は、エンドポイントやアプリケーション全体でデジタルワークプレイスをリアルタイム監視し、業務に支障をきたす前に問題を検知・解決するプラットフォーム。繰り返し発生する多くの問題を自動的に解決することで、従業員がITトラブル対応に時間を取られることなく本来の業務に集中できるほか、ITチームもより戦略的な業務に専念できるようになるものだという。
TeamViewer DEXは組織の成長に合わせて拡張できるよう設計されており、デバイスやユーザー数が増加しても一貫したパフォーマンスとサポートを提供するとのことだ。人による対応が必要な場合でも、TeamViewer Tensorを活用することで、Salesforceから離れることなくIT担当者がリモートで介入し、迅速に問題を解決できるようになるとしている。
また、この統合によりAgentforce IT ServiceはTeamViewer Intelligenceと連携。AgentforceのAI機能により、エンドユーザーは自動化された修復プロセスへの関わり方が変わり、業務を中断することなく自律的な問題解決が可能になるとのことだ。TeamViewer Intelligenceはセッションの詳細を記録し、AIによるインサイトを提供することで、ITチームが根本原因を迅速に特定し、再発防止策を講じ、信頼性の高いデジタルワークプレイスを維持できるよう支援すると述べている。
主要機能である「Session Insights」は、サポートセッションの内容をスマートタグや段階的な解決記録とともに自動的に文書化し、Agentforce IT Serviceのチケットに直接追加できるため、記録の透明性を保ち、知識の蓄積と共有を実現するという。また、「CoPilot」は端末の状況を分析し、根本原因の特定や効果的な解決策の提案を行うことで、トラブルシューティングにかかる時間を短縮するとのことだ。
これらの機能はAgentforce IT Serviceに組み込まれており、ライセンスを取得済みのTeamViewerアカウントで直接有効化できるとのこと。ユーザーはすぐに利用を開始できるという。
TeamViewer Tensorを活用することで、エージェントはITおよびOTデバイスに安全にアクセスし、問題の診断および解決を行うことが可能。加えて、Assist ARを活用することで、リアルタイムの映像を通じたサポートも提供できるという。セッションデータや会話記録、AIによる要約はSalesforce上に保存されるとのことだ。これにより監査への対応が容易になるほか、Slackとの連携によってチーム間の協働や迅速な問題解決も促進されるとしている。
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