伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は、レガシーシステムのモダナイゼーションを支援するサービス「re:Modern」の提供を開始した。
re:Modernは、COBOLで構築されたレガシー資産をJavaへ自動変換するサービス。変換結果の有効性と作業効率を向上させる施策として、生成AIを用いて、既存の設計書やプログラムから、処理内容を理解し、適切なコメントを変換後のコードに自動反映する機能も備えているという。COBOLの専門知識がない開発者でも、既存システムの処理内容を把握しやすくなり、属人化の解消に加え、システムの新旧比較やJava開発者による旧システムの理解支援など、リビルド(既存システムを参考に再構築する開発手法)時の活用にもつながるとしている。
Javaへの変換後に必要となる補助機能(ライブラリ)には、特定製品ではなく、制約のないオープンソースソフトウェア(OSS)を採用。実行環境を自由に利用・構築できるため、柔軟な運用・保守が可能となり、将来的な保守終了のリスクやベンダーロックインなどの課題解決にも貢献するとのことだ。
CTCは、要件定義や変換作業に加え、運用後の保守対応や技術的な問い合わせにも対応するという。さらに、変換ルールの理解促進やレビュー手法の習得を目的としたトレーニングやドキュメント整備など、技術・教育の両面からモダナイゼーションを伴走型で支援するとしている。
モダナイゼーションサービス「re:Modern」イメージ
[画像クリックで拡大]
今後もCTCは、PL/IやRPG、PL/SQLなどのレガシー言語の変換対応に加えて、Node.jsはじめとするクラウドに適したモダン言語への対応や、オープンレガシーのバージョンアップ・マイグレーションも進めるとのことだ。
【関連記事】
・シンプレクス、ユー・エス・エスの基幹業務システム刷新を支援 クラウド基盤はAWS
・日本大学、全職員4,000人対象に「HUEワークフロー」導入 年間10万枚の紙削減を目指す
・Ridgelinez、PQCへの移行支援サービス開始 富士通と協業し既存暗号の脆弱性に対応へ
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- この記事の著者
-
EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
