iPadに刺激を受けた出版社
林氏は冒頭、会場に対して挙手でアンケートを実施。まず、iPadをすでに所有しているひと。これはまだ6人程度だった。続いて、持ってはいないが触ったことはあるひとが会場の半数程度。
最後にiPadに触れて「何かを感じた」ひと。これもまた会場の半数ほどが挙手。つまり、iPadに触ったひとはほぼ「何かを感じた」ということになる。このようにiPadは触れたひとにインスピレーションを与えるハードウェアだとして、林氏は「2001年宇宙の旅」のモノリスになぞらえた。
面白いことに、ITとは無関係な分野のひとが「自分も使える」と大きな刺激を受けているという。芸術家は「最高のキャンバスだ」と言っているし、iPadを医療分野に使うセミナーも開かれた。しかし、やはり一番大きな刺激を受けているのが出版関係のようだ。
たとえば英国Penguin Booksでは、iPadの発売前から「こんなことができるかもしれない」と夢想して「iPad iMagineering」というプロモーション動画を作ってしまった。絵本やマルチキャラクターの小説など、たくさんの可能性が詰め込まれている。
YouTube - iPad iMagineering - Penguin Books - DK
また、電子教科書のCourseSmart社では、iPad時代の教科書像を「Tablet Concept」として動画を公開している。ここでは講義の内容をPadCasting配信したり、教科書自身がスケジュール帳と連動している。CourseSmart社は、教科書を電子化するために出版大手6社が立ち上げたベンチャーである。
YouTube - CourseSmart Tablet Concept
ほかにも、映画のような文芸雑誌「Vivify」や、アドビとWiredによるインタラクティブ広告の例や、スポーツ雑誌の例が挙げられた。
・VIV Mag Interactive Feature Spread - iPad Demo on Vimeo
・YouTube - Adobe and Wired Introduce a New Digital Magazine Experience
・YouTube - Sports Illustrated - Tablet Demo 1.5
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