複雑化し続ける社内PCの調達・運用業務……情シスが今「レンタル」を選択すべき理由と“うまみ”とは?
調達方法の判断軸は「一人あたりの管理量」 高まる運用負荷と人材不足に最適な一手を訊く
購入・リース・レンタル……自社に合った方法を見極めるには?
PC調達の方法には大きく「購入」「リース」「レンタル」があるが、現状、企業におけるPC調達の方法は購入とリースが全体の約9割を占め、レンタルの利用率は1割程度だという。PCを借りるという発想自体、まだ想像したことがない企業も多いと思われるが、この3つの形態には運用負荷の観点から大きな違いがある。
購入は、最もシンプルな方法だ。機種を選び、購入し、導入する。ただし、導入後の工数はすべて自社設計に委ねられる。また、保守体制の整備や社内ルールの策定など、情シスが担う役割は3形態の中で最も多くなりやすい。コストを抑えられる反面、原田氏は「貴重な人材が疲弊したり、残業が増えたりといった“見えないコスト”は膨大だ」と指摘する。
リースは、費用の平準化が可能な一方で、機種選定・保守・リース契約などとそれぞれ“別の窓口”が生まれる構造を持つ。「保守が切れたタイミングで故障が起きた場合、返却するのか、修理を依頼するのか、再リースにするのか、複数の担当者に相談が必要になる」と同氏。また、契約期間中は原則として途中解約ができず、人員の増減が生じた際の柔軟な対応も難しい。
レンタルの特徴として原田氏が挙げるのは、「窓口の一本化」と「在庫保有」だ。調達から保守・交換までが1つの窓口で完結するため、情シスの対応工数は構造的に減る。また、レンタル会社は常時在庫を保有しているため、故障時には導入時と同じ設定を施した代替機が迅速に届けられる。修理期間中のダウンタイムが発生するメーカー保守とは異なる、レンタル固有の対応だ。さらに、「予防保全」という観点でも優位性をもつ。
「たとえば、エンターキーが外れたら普通はそのキーのみを修理しますが、それだけ使い込んでいればほかの部品も傷んでいるはずです。本体ごと交換することで、次の故障リスクを先回りして防げます」(原田氏)
また、契約期間の柔軟性もレンタルの特徴のひとつだ。リース契約では、5年ほどのまとまった期間でPCの貸し出しを行うが、レンタルの場合は最短1週間など、契約期間を柔軟に変更できる。これは、「最新の機能が搭載されたPCをいち早く使いたい」といったニーズにも迅速に対応できるというメリットを持つ。
そのほか、コストの捉え方も形態選びの重要な判断基準となるだろう。「PCの価格が10万円から20万円に上がっても、5年間・年間200営業日で割れば1日あたりの差は数十円~100円程度。古いPCを使い続けることで生じる生産性のロスのほうが、長い目で見ると大きな損失になる場合がある」と原田氏は語る。コストを「本体価格」ではなく「業務効率」で捉え直したとき、レンタルという選択肢が浮かび上がってくるのではないか。
とはいっても、レンタルが合っている企業、購入が合っている企業など、向き不向きがあるだろう。レンタルサービスを導入するか否かのひとつの判断基準として原田氏が説明するのが、「情シス1人が管理しているPC台数の量」だ。具体的には、担当者1名が50台以上のPCを管理しているなら、レンタルを検討する価値があるという。
たとえば1人で100台のPCを管理している場合、購入・リースを選択していると、入れ替え作業や問い合わせ対応などに膨大な時間がかかる。その場合は、レンタルサービスが有効だ。「反対に、社内にPCの運用管理だけを専任で担当している情シスが20名以上いるような企業であれば、むしろレンタルでのPC調達は向いていないかもしれないが、そのような企業は稀だろう」と同氏は説明した。
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森 英信(モリ ヒデノブ)
就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務とWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業した。編集プロダクション業務では、日本語と英語でのテック関連事例や海外スタートアップのインタビュー、イベントレポートなどの企画・取材・執筆・...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:横河レンタ・リース株式会社
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