量子脅威の到来「2029年説」が現実味を帯びる “猶予わずか”の今から始めるPQC移行
第1回:日米欧の規制動向とエンタープライズの実態から読み解く
「耐量子暗号(以下、PQC)への移行は2035年までに完了すればよい」──そう考えている企業は少なくない。しかし、その認識は危険である。量子コンピュータの実用化を待たず、暗号化されたデータを今のうちに収集し、将来的に解読する「Harvest Now, Decrypt Later(HNDL)」という攻撃が現実のリスクとなりつつあり、各国政府や標準化機関も移行に向けた準備を加速させている。PQC対応は単なる暗号アルゴリズムの置き換えではなく、IT資産の棚卸し、システム刷新、ガバナンスまで含めた全社的な変革だ。そのため、対応をIT部門だけに委ねることはできず、経営判断として取り組む必要がある。本連載では、「2035年に間に合わせる」ために企業が今から何を考え、どのように準備を進めるべきかを「経営」「技術」「運用」の3つの視点から解説。第1回は、なぜ今、経営層の意思決定が求められるのかを、国内外の最新動向と実務の観点から整理する。
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成尾 明久(ナルオ アキヒサ)
キンドリルジャパン株式会社 コンサルト・プラクティス事業本部 金融事業部長金融機関の全社DXや業務改革を中心に、ゼロベースでのBPR、デジタル化実現支援、AI利活用、オペレーションモデル変革、チェンジマネジメントなどに豊富なコンサルティング経験を有する。AIガバナンス、セキュリティ、人材変革やリスキ...
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吉田 卓(ヨシダ スグル)
キンドリルジャパン株式会社 セキュリティ&レジリエンシー事業部 コンサルト・プラクティス・リーダーサイバーインシデント対応、デジタルフォレンジック、eDiscovery、不正調査、規制対応、情報ガバナンス、データ保護領域での実務経験を有する。現在は金融業界を中心に、PQC移行戦略、AI時代の...
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