分析系システムは、"nice to have"から"must have"へ
栗原氏
分析系システムの現状について教えてください。
高橋氏
昨年に当社が行なった全世界の2,500名以上のCIOに対する調査では、約8割がビジネスインテリジェンス(BI)を最優先投資案件として挙げておられます。企業のビジネスにとって分析系システムがきわめて重要となっていることをよく表していると思います。
日本アイ・ビー・エム株式会社
システム製品事業
パワーシステム事業部
理事 事業部長
高橋 信氏
栗原氏
他の多くの調査でも同様に分析系システムがトップ・プライオリティとして挙げられることが多いようです。この傾向は少なくとも5年以上は続いていますので、単なる流行というわけではなさそうです。
マーク氏
おっしゃる通り、DWHやBIなどの分析系システムは一時の流行ではなく、企業にとって長期的に不可欠な戦略的案件となっています。分析系システムは、企業ITにとって"nice to have"から"must have"になっているのです。経営者やビジネスオーナーがダッシュボードに基づいて
意思決定を行なうようになり、分析アプリケーションなしではビジネスが回らない状況に来ています。
高橋氏
確かに分析系システムのミッション・クリティカル化が進んでいると思います。まさに、Power Systemsならではのパフォーマンスとメインフレーム譲りの高信頼性が価値を提供できる動向です。
栗原氏
ハイエンドのシステムにも高い需要があるということですね。
高橋氏
もちろん、大量生産型の製品も重要です。しかし、ミッション・クリティカル化し、ハイエンドに最適化された分析系システムでなければ対応できない領域も数多く存在します。
マーク氏
そのようなアプリケーション領域の例として、金融機関における不正検知があります。インサイダー取引などの不正行為を検知するための分析処理で妥協をすれば、金融機関は大きな損失を被ることになります。このような分野では、今後とも妥協のないハイエンドの分析システムが必要とされていくでしょう。