全日本空輸(以下、ANA)と日立製作所(以下、日立)は、日立コンサルティングとともに、イレギュラー発生時に運航ダイヤの修正案を高速・最適に自動立案するシステムを、ANAの国内線オペレーションを対象に7月より稼働開始した。

同システムは、ANAが培ってきた運航のノウハウと日立の技術を掛け合わせ、共同開発したもの。同様のシステムは本邦航空会社として初めてのものだとしている。
悪天候などによる運航ダイヤの乱れが予測される、または発生した場合、同システムは航空機の運航スケジュール、整備計画、乗務員計画、空港における各種条件などのデータを収集・解析し、運航ダイヤの修正案を自動で複数立案するとともに、これらの変更にともなう機材の整備計画を自動で修正するという。ANAのオペレーション担当は、提示された複数の修正案から、その時々に応じた最適な選択が可能となり、修正ダイヤ決定までの時間短縮と運航品質の向上を実現するとのことだ。
同システムの効果は次のとおり。
- 修正案検討の所要時間を最大で70%短縮
- 台風の進路や速度などの天気予報の変化に、柔軟な対応が可能
- 短時間でダイヤの修正案の立案と判断に迫られるオペレーション担当者の心理的負担を軽減
- 複数の修正案を迅速に比較することによる運航の安定性向上
これらによって、いち早く顧客へ情報発信が可能となり、顧客体験価値の向上にもつながるとしている。
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同システムの概要図
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