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成長するEPM分野とSAPの強み


2011年6月21日、SAPジャパンは、SAP BusinessObjets Enterprise Performance Management(EPM)の最新バージョン 10.0の発表を行った。SAPはBusinessObjetsの買収以降、EPMやCPM(Corporation Performance Management)の分野において、経営管理ソフトのOutlook、コンプライアンス製品のVirsa Systemsなどさまざまなベンダーの買収を行っている。現在は買収した製品群をBusinessObjetsという名称で、1つのブランドへと統合を進めている。

EPM製品を単独ではなく、ERPの業務系のアプリケーションを一緒に提供

「SAPなら業務系アプリを合わせて提供できる」

今回のSAP BusinessObjets EPMは、BusinessObjetsを買収した直後にSAPとして初めて出したバージョンは7.0、その後2009年秋にはSAPが独自に手を入れた7.5というバージョンの提供を開始している。その後は、BusinessObjets製品だけでなく、買収製品など各種機能を加えEPMのSuite化を行ってきた。とはいえSuite化と言いながらも、個々の機能や買収製品ごとにバージョン番号もバラバラで、ユーザーインターフェイスなどもそれぞれ独自のものだった。

今回は、一気に10まで数字を上げバージョン番号の統一を行い、ユーザーインターフェイスの統合化による生産性の向上、加えて機能間の融合による使い勝手の向上を図っているとのこと。さらに、ERP製品であるSAP Business Suiteとの連携も強化されており、EPMの製品からシームレスに業務アプリケーションの明細データにアクセス可能な機能も追加されている。

「SAPの強みは、EPMの製品を単独に提供するだけでなく実績のあるERPの業務系のアプリケーションを一緒に提供できるところにある」と語るのは、SAPジャパン ソリューション営業統括本部 経営管理ソリューション営業本部 本部長 IFRS支援室 室長の桐井健之氏。

「統合性、網羅性、拡張性の3つをキーワードに開発された」

また、「今回のSAP BusinessObjets EPM 10.0の特長は、統合性、網羅性、拡張性の3つをキーワードに開発が行われたことだ」と言うのは、SAPジャパン ソリューション統括本部 Finance LoB マネージャーの多川健太郎氏。

統合性は先に述べたようにユーザーインターフェイスの統合やERPとの融合であり、網羅性はEPMとしての機能の充実だけでなくすぐに活用できるテンプレート、シナリオを提供するということ。拡張性の部分は、モバイル環境への対応や、今後の方針として同社のインメモリ技術HANAとの融合も掲げられている。

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成長するEPM分野、ユーザー層からの関心が高め

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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