「どこでも、いつでも仕事ができる、プレゼンテーションができる、デモンストレーションができる」を標榜する我輩にとって、インターネット接続の獲得は重要なテーマであることは以前にもお伝えした。もうひとつ重要なテーマはやはり、電源の獲得である。幸いなことに世界中どこに行っても電源を獲得するのは容易になってきた。震災後も「電気」の復旧速度はすさまじい。
AC電源アダプタ界の現状
電源から電気というエネルギーを頂戴するには、コンセントの差し込み口、ケーブル、パソコンやタブレット、スレート端末などへの接続口、そして電源電圧を下げて調整をする機器が必要である。そう、「AC電源アダプタ」が必要なのである。しかし、AC電源アダプタほど標準化されていない仕様はないことを、ご存じであろうか。
USB接続だって、インターネット接続だって、RGB接続だって、HDMI接続だって、テレビのアンテナ接続だって、古くはRS232C接続だって、SCSI接続だって、ほかにも蛍光灯の接続だって、電球の接続だって、乾電池の接続だって、みんなみんな標準化されているのにもかかわらず、AC電源アダプタには標準が存在しないのである。コンセントの形状は国や地域ごとに標準化されているのに、AC電源アダプタは、形状、ケーブルのデザイン、電流と電圧のすべてが標準化されていない。この現状を我輩は見逃すことができなかった。

携帯電話への充電やら、USBハブの電源やら、LANハブの電源やら、ゲーム機やら、シェイバーやらだいたいの家電機器におなじみのACアダプタである。しかし、形状、電流と電圧はバラバラである。おまけに、この形状は黒い箱部分の付け根にあるケーブルが断線しやすいし、たくさん連なるACタップには複数を差し込みづらい。それなりに問題だらけなのである。
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西脇 資哲(ニシワキ モトアキ)
マイクロソフト株式会社 テクニカル・ソリューション・エバンジェリスト。 IT業界屈指のカリスマプレゼンター/デモンストレーター。日本オラクルで10年以上製品のマーケティングを担当。基本的にインターネット関連製品に軸足を置いている。パッケージソフトウェア開発経験、ISP起業経験あり。特技は弁当解説。趣味はカレー。日々のつぶやきはこちら https://twitter.com/waki
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