前回、ベンダーニュートラルなデータベースのイベント「INSIGHT OUT 2011」が開催されるという情報を伝えた。内外から著名な講師を迎えて、どうやらかなり濃い内容のデータベーステクノロジーの話が聞けそうだとのこと。今回はもう少し踏み込んで、どのような講師が登場するかを紹介する。
小幡一郎氏

とにかくデータベースが好きなのだという人は、オープニングセッションの「今、データベースが鬼熱い!!」は必見だろう。
インサイトテクノロジー創設者で現代表取締役にして日本人初のOracle Ace Directorの小幡一郎氏のオープニングセッションだ。この小幡氏、クールな容貌からは想像できないほど、熱いパッションを持った人だ。このセッションでは、小幡氏のいまのIT業界への思い、彼の見据えるITの未来について熱く語られるはずだ。
一昔前、世の中にはOracleをはじめInformixなどさまざまなデータベース製品があり、しのぎを削っていた。それが時間の経過とともにOracleが勝利していくことに。そして今は、新たなプレイヤーが続々と登場してきている。リレーショナルデータベースだけでなく、NoSQLなどのまったく新しいものもあり、混沌とした情況だ。この混沌とした中でどう考え、どう選択すればいいのか、そのためのヒントが語られる。どのデータベース製品がいいという話ではない。最終的に製品を選ぶのは顧客、賢く選ぶためにはどうしたらいいのか、そして選んだ後に賢く使うにはどうしたらいいのかのヒントが紹介されるはずだ。
トム・カイト氏
OracleエンジニアのためのQ&Aサイト、Ask.Tomを運営するトム・カイト氏。Oracleデータベースのデザインをする数少ない開発者だ。新久保氏は、「日本のOracleエンジニアの中でももちろん有名。日本に来ていただけることは、ほとんどないので、今回のINSIGHT OUTの中でも、間違いなく超目玉セッションです」と語る。
Anjo Kolk(アンニョ・コーク)氏
アンニョ・コーク氏は、有名なOracleコンサルタント。日本の某大手通信系顧客のシステムでも活躍したチューニング、トラブルシューティングのスペシャリストだ。前回紹介したOaktableのメンバーでもある。Oracle7の時代に、初めて彼が「チューニングはこうやればいいよ」との「YAPP」というホワイトペーパーを出したことでも有名だ。
Jonathan Lewis(ジョナサン・ルイス)氏
ジョナサン・ルイス氏は、インサイトテクノロジーの新久保氏に言わせると「Oracleのオプティマイザーをいじり倒しているような人」。サイト上の氏の紹介にも”The Master of DB Optimizer"とある。ルイス氏は、現在はフリーのコンサルタントでOracleの最適な設計、トラブルシューティングを専門に活動している。新久保氏は、Oracleに関わり始めたころは、Oracleの技術情報が欲しければまずはルイス氏の情報を探しに行ったとのこと。セッションでは、彼の得意とする効率的なSQLを書くために必要な技術を紹介してくれる予定だ。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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