前回の記事では、これまでにリリースされた SQL Serverで既に実装されている、高可用性 (High Availability) を実現するためのさまざまな機能を紹介しました。また、それぞれの機能単体で使用する場合には、満たすことができない要件があることも併せて説明しました。それを踏まえて、今回は、AlwaysOnでは何ができるようになったのかを紹介してみたいと思います。(ただ、今回お知らせする内容は、現時点での決定事項ではありますが、Denaliが実際にリリースされるときには、若干の変更があるかもしれないことをあらかじめご了承ください)。
AlwaysOnでは、すでに実装されている信頼性の高いテクノロジーを基礎技術として使用しています。データベースレベルの高可用性を確保するために、従来のデータベースミラーリング機能を拡張しました。また、SQL Serverインスタンスレベルの高可用性のためには、長年使用されてきたフェールオーバークラスタリングの技術を拡張することで対応しています(ただし「拡張」とは言っても、さまざまな新たな要求をみたすために数多くの新技術が投入されています)。さて、それでは機能を強化することによって、実現可能になった主な点を紹介していきたいと思います。