ソフトウェア開発を成功に導くコラボレーションの実践手法~IBM Rationalが提唱するCLM
Innovate2011-Japan レポート
CLMの製品構成

これらのCMSのコラボレーション環境はすべてhttpsを介したブラウザの環境で提供される。実際に米国では、製造業や金融系の大規模かつグローバルな開発体制での導入成功事例がある。今後は請負先を含めた企業間や、外部委託などの異なる企業間での共同開発などでも適用されることで、「企業の壁を超えた」開発の可能性まで視野に入ってくる。
こうしたCLMのRationalの製品は、要求管理とドキュメント管理の環境ツール「Rational Requirement Composer」(RRC)、チームコラボレーションの環境ツール「Rational Team Concert」(RTC)、品質管理のリポジトリ環境「Rational Quality Manager」(RQM)を統合した環境として提供される。特長としては、個々の機能が連携する「スター型」でなく、Rational の統合開発環境基盤である「Jazz」を中核にした「ハブ型」であることだ。
今回のCLMの提唱は、構成・変更管理、品質管理、要求管理といった開発環境を、協調開発というコンセプトでまとめあげたものとして意欲的なものだ。ソフトウェア開発の現場の制約として立ちはだかる3つの壁、「役割、プロセス、ツールによる分断」「開発に強いられる状況の不透明さ」「分散/仮想チームによるコミュニケーション不足」を乗り越える試みとして、成果が期待されるところである。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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