ソフトウェア開発を成功に導くための5つのプラクティス
熱海氏が今回のセッションで強調したのは、「CLMは単なるツールの組み合わせではなく、ビジネスと開発の間を取り持つ、プラクティス=実践方法として理解してほしい」ということだ。
IBM Rationalといえば、RUP(Rational Unified Process)などに代表される、開発プロセスの方法論やフレームワークの先駆的な提唱者というイメージがある。
今回のCLMでも、熱海氏は実践のガイドラインとして「ソフトウェア開発を成功に導くための5つのプラクティス」を紹介した。それは次の5つの項目である。
そして、これらの適用シナリオとして、Innovate2011のセッションではデモがおこなわれた。
チーム・組織の開発生産性を高めるためには、ゴールとプロセスの共有が必要である。たとえば、自分が作っているものの目的は何か、チームとしてどのように動いているのか、成果は貢献できているのか。こうした「共有」のための努力が、ともすれば自己目的化してしまうことも多い。
たとえば、進捗を確認するために会議をおこなう。その会議資料やメンバー共有のための様々なドキュメントのために残業をする、などという事態が発生する。「こうした労力によって実際に得られる情報の共有は事後的にすぎない」と、熱海氏は指摘する。