これはミニ版Exadataなのだよ
2年前、新たにDatabase MachineのOracle Exadataが、サンフランシスコで開催されたOracle OpenWorldで発表されたとき、Oracleの関係者と「これはちょっとオーバースペックじゃない?なかなかここまで強力なマシンを導入する顧客はいないよ」なんて会話したことを憶えている。「ハーフラック仕様でもすごすぎるから、1/4ラックでも十分かもね」と話した記憶も。まあ、ふたを開けてみれば、フルラック仕様のExadataを数台導入する企業もあるようで、こんな心配は必要なかったのかもしれない。人は速ければより速いものを求め、リソースがあればあるだけ使いたくなる、ということなのだろうか。
とはいえ、中堅、中小規模の企業にとっては、「Exadataなんて高嶺の花、我々にはとんと縁のない話だよね」と思っていたわけだ。ところが、そんなあこがれの存在にちょっとだけ近づける可能性が。それがOracle Database Appliance。日本オラクルは11月14日に、これの国内での提供開始を発表した。ものとしては、4Uサイズのラックマウント型の小さなサーバー。インフィニバンドこそ搭載されていないものの、Exadataの技術が随所に使われているらしい。まさに、ミニ版のDatabase Machineと呼んでもいいのかもしれない。
Oracle Database Applianceのユニークなところは、シングル、RAC One Node、Oracle RACというように必要に応じ構成を選択できるところ。さらに、あらかじめ搭載されている24コアのCPUリソースも、最小で2コアから順次拡張でき、利用した分だけのライセンスを支払えばいいことになっているところだ。ちなみに、ハードウェアの価格は571万円。これに使うぶんのソフトウェアライセンスが別途必要となる。うむ、ミニ版だけど、それはそれなりのお値段かもしれない。
DenaliはSQL Server 2012となり来年上半期に提供開始
15日には、日本マイクロソフトが「Microsoft SQL Server」の次期バージョンに関する、プレス向け説明会を開催した。従来Denaliというコードネームで呼ばれていたが、正式名称は「Microsoft SQL Server 2012」となることが明らかにされ、2012年上半期に提供開始となる。新しい製品の中身については、DB Onlineの記事ですでにいくつか紹介されている。
今回の説明会で明らかになったのは、新たなクラウド時代に合わせたライセンス形態をとるとのこと。Enterprise版は、シンプルに利用するサーバーのコアベースでのライセンス課金となる。もう1つ新たなものとしては、流行のインメモリにもどうやら対応してくるようだ。これについては、DB Onlineで別途を行い、その詳細な内容を記事で明らかにしていく予定だ。
GoogleがBigQuery Serviceを発表
ビッグデータ関連のニュースとしては、GoogleがBigQuery Serviceの提供を開始した。まだプレビュー版のようだけれど、ビッグデータに対応するインタラクティブな分析に利用できるものとのこと。速度的には数十億行のデータを秒単位で処理でき、SQLライクなクエリ言語が利用できるとのこと。アクセス方法としては、REST API、コマンドラインツール、ブラウザベースのグラフィカルインターフェイス、Google Appsのスクリプトが利用できるようだ。