【お詫び】本稿掲載当初、執筆者の誤認により、記事中に数カ所の誤った記述がありました。ご迷惑をおかけした読者の皆様並びに関係各位には深くお詫び申し上げます。
この年末年始、やはりデータベース周りの話題はビッグデータを中心に回っているようです。とくにHadoop関連が騒がしい感じ。そこで今回の週報はHadoopネタを中心に届けします。
Hadoop 1.0.0がリリース
先週の話題というより昨年の話題になってしまいますが、12月27日にはApache Hadoop 1.0.0がついに登場しました。7年という長い開発期間を経てのリリースということもあり、世界中のIT関係者が大きな期待を寄せています。>> リリースノート
これまでの0.2系からの最大の強化ポイントはやはりセキュリティのようです。HBase、webhdfsのサポートも含まれます。また、パフォーマンスに関してもいくつもの改良が実施されており、Apache HBaseのローカルファイルへのアクセスも拡張され、快適に利用できるようです。
OracleがClouderaサポートを表明
ビッグデータブームの立役者であるHadoopですが、ご存じの通り、Hadoopはそのまま使うにはかなり敷居の高いソフトウェアです。そこでもっと使いやすいHadoopを! とシリコンバレーのスタートアップを中心に、Hadoopをサポートするサードパーティベンダがいくつも存在します。代表的なところでは、EMCが支援するMapR、Yahoo!のスピンオフHortonworksなど。HortonworksはMicrosoftも支援しています。
そしてここにきてOracleが参戦。1月10日、同社のビッグデータアプライアンスにClouderaが提供するHadoopディストリビューション「CDH」を搭載することを発表しました。CDHにはApache Hadoop 1.0で追加された機能やHBasae、Pig、Hiveなども含まれています。これでOracleのBig Data ApplianceはCDHに加え、管理ソフトのCloudera Manager、OSSのR言語が搭載されたアプライアンスとなります。>>http://oracle.cloudera.com/
また、Oracleは同時にOracle NoSQL Database/HadoopとOracle製品(Oracle DB、Exadata)をつなぐコネクタ「Oracle Big Data Connectors」も提供開始しています。
Hadoopをめぐるビッグベンダとサードパーティの関係は、今年もダイナミックな変化が起こることは確実で、DB Onlineでも引き続きウォッチしていきたいと思います。
SAP HANAに対抗! Oracleがインメモリデータベースをアップグレード
Oracleがらみでもうひとつ。1月12日、同社のインメモリデータベース「Oracle TimesTen In-Memory Database 11g Release 2」をリリースしました。分析のパフォーマンスとスケーラビリティを大幅に向上し、OLTPアプリケーションの豊富なサポートを謳っています。同社の分析アプライアンス「 Oracle Exalytics In-Memory Machine」に搭載される予定です。こちらは今後、SAP HANAとの熾烈なパフォーマンス競争が注目されそうです。