「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」とはよく申したもので、気がつけば2月もなかば。まだまださむい日が続いておりますが、少しずつ春が近づいている気配も感じます。季節の変わり目ですので、読者の皆様も体調管理には十分ご注意を。ちなみにワタクシ、ふだんの不摂生がたたり、もう2週間以上風邪っぴきの状態が続いております。トシを取ると風邪も治りにくくなるんですねー(哀)
今週のデータベース業界は、国内外ともそれほど大きなトピックがなく、わりと穏やか(?)な1週間でした。というわけで、個人的に気になった小ネタをご紹介していきます。
日本PostgreSQLユーザ会がDBSJ業績賞に
MySQLと並ぶオープンソースのデータベースとして、国内で高い普及率を誇るPostgreSQL。他国と比べて日本でこれほど広くPostgreSQLが使われるようになった理由のひとつに、早くからユーザ会が設立され、活発な啓蒙活動が行われてきたことが挙げられます。オープンソースのコミュニティとしても、非常に成功した例だと言えるでしょう。その功績が高く評価され、日本PostgreSQLユーザ会(JPUG)が2011年度の日本データベース学会業績賞を受賞しました。おめでとうございます!
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3月5日に神戸で開催される授賞式では、JPUGの永安悟史理事長が「PostgreSQLとコミュニティ~過去、現在、未来~」と題された記念講演を行います。成功するOSSコミュニティのあり方についてのお話が伺えそうです。
要注目のHadoopスタートアップ
HadoopやNoSQLといったビッグデータ関連技術のスペシャリストによる企業が相次ぐ米国ですが、またまた期待度の高いスタートアップが誕生しました。Clouderaの創業者であるChristophe Bisciglia氏と、おなじくClouderaのHadoopエンジニアとして有名なAaron Kimball氏らが立ち上げたWibiDataです。
2011年11月に当初Odiagoという社名でローンチしたWibiDataですが、すでにWikipediaやAtlassianなどのサイトが同社のWeb解析技術を採用しています。そして2月7日、同社は投資会社のNew Enterprise Associatesと、GoogleチェアマンのEric Schmidt氏から500万ドルの資金提供を受けたことを発表しました。ほかにもClouderaの現CEOであるMike Olson氏や名だたるエンジェル投資家がパートナーとして名乗りでています。ここまで来ると成功まちがいなし! という感すらありますね。
急速にビジネスが拡大しそうなWibiData、現在データサイエンティストを絶賛募集中だそうです。今後の事例にも注目したいところです。
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「Teradata Universe Tokyo 2012」が3月9日に開催
日本テラデータ主催のDWHイベント「Teradata Universe Tokyo 2012」が3月9日に東京・ロイヤルパークホテルで行われます。DWHベンダならではのビッグデータソリューションを提示していくとのことなので、ビッグデータビジネスにかかわる方にはオススメです。
余談ですが、筆者のイチオシセッションは米TeradataのCTOであるStephen Brobstさんの講演です。すごーくキャラ立ちした方なので面白いお話が聞けることは間違いなし!です。米国でのイベントではいつもアロハシャツで登場されるのですが、今回は……もし登場したらすごい(笑)