本連載では、Eclipseをデータベース開発ツールとしての側面から取り上げています。第2回となる今回はデータベースの設計時に利用可能なモデリングツールついて詳しく紹介したいと思います。
OSSのERモデリングツールの決定版「ERMaster」
URL:http://ermaster.sourceforge.net/index_ja.html
更新サイト:http://ermaster.sourceforge.net/update-site/
ライセンス:Apache License 2.0
最新バージョン:1.0.0
ERMasterはオープンソースのERモデリングツールの中でも最も高機能と思われるツールの1つです。
Eclipse上でグラフィカルにER図を作成し、ER図からDDLを生成できたり、既存のデータベースからリバースエンジニアリングでER図を作成できるのはもちろんのこと、ドキュメントとして必要な情報を入力することができたり、テーブル定義をExcelファイル(Excelファイルのフォーマットはカスタマイズすることも可能)やJavadoc風のHTMLとしてエクスポートすることができるなど業務で利用することを強く意識した機能が多く搭載されているのが特徴です。


また、テーブル名やカラム名を自動的に論理名に翻訳する機能を備えています。変換用の辞書はカスタマイズすることもできます。特にリバースエンジニアリング機能で大量のテーブルをインポートした場合に論理名を入力する手間が省けるので便利です。
ERMasterではテスト用のデータを管理することもできます。データは表形式で入力することができ、作成したデータはSQLのINSERT文としてエクスポートすることができます。

このように、ERMasterはオープンソースのツールでありながら非常に機能が豊富です。またドキュメントも充実しており、日本語と英語の両方で詳細な利用方法が記載されたマニュアルが用意されています。Eclipse上で利用可能なオープンソースのERモデリングツールとしては一押しのプロダクトです。
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竹添直樹(タケゾエナオキ)
NTTデータ先端技術に勤めるしがないプログラマ。最近はオープンソースのJavaEEサーバであるJBossに翻弄されつつScalaでコードを書く日々を送っている。趣味でオープンソースソフトウェアの開発や雑誌・書籍等の執筆を行っており、オープンソースプロジェクトProject Amaterasを率いる傍ら、The Seasar ProjectやApache Software Foundationなどでもコミッ...
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