先日、知り合いのライターさんが「ネットから2日離れていたら、Web業界がろくろ回し一色になっていて、しばらく何のことなのかさっぱりわからなかった」とおっしゃっておりましたが、動きの速いこの業界、1日ネットにアクセスしないだけで情弱まっしぐらな感がひしひしと。いやいや、おそろしい世の中になったものです。
動きが速いのはデータベース業界も同じ。とはいっても、最近はやはりビッグデータ絡みのニュースや発表が多く、逆にそれ以外のネタ探しがちょっとおざなりになっているのは否めず。この週報コーナーも、最近ビッグデータに偏り過ぎかも…とちょっと思ったりするわけですが、すいません、今週もやはりビッグデータ関連の小ネタでお届けします。
MongoDB 2.0.4がリリース、2.2はいつ?
人気のNoSQLデータベースMongoDBのバグフィクスバージョンであるMongoDB 2.0.4が3月21日にリリースされました。
2.0.3のバグフィクスのほか、MongoDBの特徴のひとつである負荷分散機能のシャーディングに改善が見られています。
2.0.4もいいけど、そろそろ次のメジャーバージョンである2.2のリリースを心待ちにしているユーザも多いのではないでしょうか。ウワサでは3月中のリリースと聞いていたのですが、3月はあと1週間でおしまい……朗報が聞けることを期待したいですね。
EMCがアジャイルソフトウェア開発企業を買収、ビッグデータ事業をさらに強化へ
エンタープライズ系の大手ベンダが軒並みビッグデータビジネスに注力する中にあって、業界内でもかなり目立った動きをしているのがEMC。最近の同社のアナウンスは、新製品リリースも含めてほぼ100%ビッグデータ関連といっても過言ではありません。
そのEMCが3月20日、アジャイルソフトウェア開発のエキスパート企業Pivotal Labsの買収を発表しました。Pivotal LabsはTwitterやGroupon、Best Buy、Salesforceなどを顧客にもつ企業。代表的な製品にアジャイルプロジェクト管理ツール「PivotalTracker」があります。
EMCは同社の買収により、ビッグデータ分析アプリケーションの開発を支援するツールの提供やコンサルティングに力を入れるとしています。EMCは同日、ソーシャルネットワーキング機能を追加するツールセット「Greenplum Chorus」の販売も開始しており、Pivotal製品と組み合わせることでビッグデータアプリの迅速な開発が期待できるとされています。今後の製品展開、要注目です。
Microsoftが大物ビッグデータ専門家を獲得
競争激化するビッグデータビジネス、最大の差別化ポイントはもちろん製品だったり技術だったりするわけですが、忘れてはならない重要なファクタが人材です。データサイエンティストが足りない! などとよく言われますが、ビジネスを牽引する人材も水面下ではげしい争奪戦が繰り広げられているもよう。
そんな中、Microsoftが大物の"ビッグデータ人材"を獲得したとして話題になっています。元Yahoo!でオーディエンス/クラウド/検索の3部門のチーフサイエンティストを務めたRaghu Ramakrishnan氏がその人(読めない……)。データベースやデータマイニング、クラウドといった分野で25年以上の経験をもつ、文字通りビッグデータのエキスパートです。Microsoftは同氏をサーバ/ツールビジネス部門(STB)のテクニカルフェローとして迎えるとのこと。SQL Server、Azure、Hadoopなどのアーキテクチャ統合を急ぐMicrosoftにとってはまさにどんぴしゃの人材を獲得したといえるでしょう。