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2012年6月11日に実施された「ビズジェネカンファレンス2012」のカンファレンスレポート「経営視点のビジネスモデル・ジェネレーション」(PDF版)を、アンケートにお答え頂いた方全員にもれなくプレゼントいたします。今回のインタビューでも協力いただいたTimClark教授の講演録も収録しております。
ダウンロードは、こちら!
デザイン思考ツールとしてのビジネスモデル・キャンバス
『ビジネスモデル・ジェネレーション』を講義+演習で理解するワークショップ基礎編では、4時間で講義とワークショップを織り交ぜ、下記のようなスケジュールで実施された。
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ワークショップは、講義パートである「デザイン思考ツールとしてのビジネスモデル・キャンバス」の講義からスタート。
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まず、「ふたつの思考」「イノベーションのジレンマ」「チャンス・オペレーション」の解説をもとに、イノベーションの定義や、どのようにイノベーションを起こすかの解説が行われた。
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小山氏によると、「Science寄りの論理思考」と「Art寄りのデザイン思考」のふたつの思考があり、イノベーションが起きるのはデザイン思考のほうであるという。というのも、上記、イノベーションのジレンマの図にあるように、イノベーションは不確実性の中で生まれるものであるからだ。不確実性の部分はScience、つまり論理思考では捉えられないのだ。
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次に、小山氏が解説したのは、「チャンス・オペレーション」の話だ。チャンス・オペレーションとは、「偶然をオペレートする」こと。
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小山氏によると、イノベーションを起こすには2種類の方法があり、ひとつはLogicalを少しずつRandomにつなげていき、イノベーションとするパターン。もうひとつは、逆にRandomを少しずつLogicalにつなげていき、イノベーションとする方法である。どちらにせよ、LogicalとRandomの中間がイノベーションであって、それを、ビジネスモデル・キャンバスを使って体験しようというのが今回のワークショップだ。
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ではLogicalとRandomの中間のイノベーションとはどのようなものか。小山氏は上の3つの図を使い、説明を行った。これによると、イノベーションとなるアイディアは構造体の中にあるのでもなく(Logical)、構造体の外にあるのでもなく(Random)、構造それ自体を再構築するようなものだという。
つまり、イノベーションは構造を知り、アイディアをつなげて、再構築することで生まれるのだ。