2012年6月11日に実施された「ビズジェネカンファレンス2012」のカンファレンスレポート「経営視点のビジネスモデル・ジェネレーション」(PDF版)を、アンケートにお答え頂いた方全員にもれなくプレゼントいたします。今回のインタビューでも協力いただいたTimClark教授の講演録も収録しております。
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「ビジネスモデル・キャンバス」の海外での導入動向や「顧客開発モデル」との連携
- 『ビジネスモデル・ジェネレーション』は、多くの企業や組織からの評価も高く、導入が進んでいると伺っています。日本でも『ビジネスモデル・ジェネレーション』日本語版の発売以来、企業での研修や大学の授業で活用されるなど活発な動きがでていますが、海外の状況などお聞かせください。
Yves氏:最初に『ビジネスモデル・ジェネレーション』の手法に飛びついたのが、若年層の起業家たちです。その後、若い方たちだけでなく起業家予備軍やコーチングなどを行うトレーナー、さらにはコンサルタントなどに徐々に拡がりを見せています。
GE(ゼネラル・エレクトリック)社に代表されるような大手の企業にも導入が進んでいます。CEOやCIOといった立場の人たちがビジネスモデルの見直しなどを行う際に、積極的に導入しています。また、デザインシンキングの教科書として非常に多くの学校や企業に活用されていることも付け加えておきます。今後、ますます実践の場に導入されていくと考えています。
- スティーブ・ブランク氏の『アントレプレナーの教科書』などと関連し、顧客開発モデル、ビジネスモデル・ジェネレーション、アジャイル開発の講義と実践ワークショップを組み合わせた「リーンローンチ・パッド」という教育プログラムがあります。日本でも話題になりつつありますが、海外での状況をご紹介ください。
Yves氏:スティーブの手法にキャンバスを融合させることで、テストプロセスを組み込むという取組は進んでいます。検証する手法はありましたが、ビジネスモデルのデザインプロセスがなかったため、ちょうど融合することですべてのプロセスをカバーするプログラムにすることができました。
特に、バリュープロポジションについて、リーンローンチ・パッドはコンセプトを明らかにしますが、プロセスとの違いを明確化するためにキャンバスを活用したほうが分かりやすいため、連携して活用したほうがより成熟した手法になります。
また、“企業としての成功”は、“製品”ですべてをカバーできるものではありません。つまり製品が良いだけで、必ずしもそのビジネスが成功するとは限らないわけです。顧客が本当に何を求めているかを検証するために、ビジネスモデル・キャンバスが役立つわけです。