SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Data Tech 2024

2024年11月21日(木)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

DBプロに会いたい!

アジア・パシフィックを横断するMySQLのスペシャリスト! ―オラクル 梶山隆輔さん

オラクルのMySQLイベントではおなじみの梶山隆輔さん。普段はセールスコンサルティング部のマネージャで世界を飛び回る多忙な毎日を送る。MySQLを採用したインドの国民総背番号制度(Aadhaar)にも深く関わった。データベースエンジニアとしてグローバルに働く姿を追った。

「性能が悪い!直すまで帰さない!」と幽閉され?

cap
肩書きは「セールスコンサルタント」
しかしデータベースのエンジニアの自覚が強いという、
梶山隆輔さん

 梶山さんが受け持つ範囲はアジア・パシフィック。西はパキスタン、北はモンゴル、南はニュージーランドと幅広い。日本滞在中の貴重な合間を縫ってインタビューに応じてくれた。翌日から2週間で4ヶ国を回るとのこと。外務省の海外安全ホームページは常に目を通しているそうだ。

 肩書は「セールスコンサルタント」。いわば技術営業。しかし本人はデータベースのエンジニアという自覚が強い。顧客の前ではあるときはアーキテクト、あるときはトラブルシューティング、またあるときはチューニングなど、さまざまな役目をこなしている。

 顧客の現場に赴くと厳しい状況に直面することもある。あるとき梶山さんはMySQLが通信システムで運用されている現場を訪問した。「なんとなく予感はあった」そうだが、実際に着いてから初めて「性能が悪い」と聞かされた。事前に伝えてくれれば多少準備のしようがあるのだが、現地についてから突然である。しかも顧客は「直すまで帰さない!」とすさまじい剣幕でまくしたてる。

 梶山さんは覚悟を決めて「わかりました。15分ください」と言い、トラブルシューティングのシーケンスに沿って解析を始めた。このときのトラブル原因はわかりにくかったものの、さほど難易度は高くなかった。MySQLを導入して日が浅い国や現場ではまだノウハウが浸透しておらず、基本的な知識がないままに運用されてしまうことがあるそうだ。

 しばらくして梶山さんは原因を突き止め、状況を解説する段になった。お互いに母国語ではない英語を使わざるをえないため、コミュニケーションにはおのずと多少の制限がうまれてくる。そこでホワイトボードや大きな模造紙に図を描いて説明する。ただしこの日の顧客はいらだっていてなかなか話を聞く状況にない。そこで梶山さんは「これから説明しますので、5分間だけ黙って話を聞いてください」となだめ、ようやく納得してもらった。

 解説の後、チューニングを施すと激烈に性能が改善した。それまで険悪だった顧客は手のひらを返すように上機嫌になり「もう帰っていいよ」と放免に。後日訪問すると梶山さんを社長室に通し「あのときはありがとう」と感謝するほどの待遇の差だったそうだ。データベースエンジニアとしてのスキルを生かしつつ、セールスコンサルタントとしての接客もこなしている。

 MySQLはWebベースのシステムでの導入が多いものの、近年ではインドの国民総背番号制度など公共系システムへの導入事例も広がっている。選定の背景もさまざま。なかにはオープンソースであることが選定の理由なることもある。それは「ソースコードまで見ることができるから」。ソフトウェアとしての透明性である。そうはいっても自力で全てできるかというと難しい。その場合にはエンタープライズ版ライセンスを使うという選択肢もある。透明性とエンタープライズ版、この組み合わせができるのもMySQLならではだ。

次のページ
グローバルでダイバーシティな職場の醍醐味(だいごみ)

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
DBプロに会いたい!連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

加山 恵美(カヤマ エミ)

EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/4846 2013/06/03 10:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング