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徹底解説!Oracle Database 12cのすべて

クラウド時代の新しいアーキテクチャ、Oracle Database 12cのマルチテナント機能


2013年7月17日、およそ5年半振りのメジャー・バージョンアップとなるOracle Database 12cの国内提供が開始されました。本連載では、500を超える新機能の中から、代表的なものをピックアップしてわかりやすく解説していきます。第1回目となる今回は、12c最大の目玉であるマルチテナント機能について解説します。

クラウドのために開発された、初めてのデータベース

 Oracle Open World 2012での発表から10ヵ月、ついにOracle Database 12c(以下、12c)の国内提供が開始されました。クラウドの『c』を製品名に掲げ、コンテナ、プラガブル、マルチテナントなど、これまでのOracle Databaseにはなかった多くのコンセプトを引っさげて登場した12cには、実に500を超える新機能が実装されています。

 新機能を理解しやすくするために、まずはこれまでのバージョンについて少しだけ振り返ってみましょう。Oracle Databaseは、その時代のトレンドにフィットするための機能を実装しながら進化を続けています。8iと9iではインターネット環境の大量トランザクション、大量データに対応するためにOracle Real Application Clusters(RAC)やPartitioningを実装し、10gと11gではグリッド・コンピューティングに対応するためにGrid InfrastructureやAutomatic Storage Management(ASM)を実装してきました。この流れで考えると、12cにはクラウド対応を考慮した機能が実装されているというのがイメージできるのではないでしょうか。

Oracle Database進化の歴史 
Oracle Database進化の歴史 (image02.png)

 12cの主要な新機能を見てみると、データベースのマルチテナントを実現するOracle Multitenant以外にも、データ運用を自動化するAutomatic Data Optimizationや、動的なデータマスキングを行うData Redactionなど、運用を自動的かつシンプルに行える機能が実装されています。また、データロスのない災害対策構成を採るためのData Guard Far Syncや複数サイトをまとめてサービス化できるGlobal Data Servicesなど、可用性をさらに高める機能もあります。これらすべてが、Oracle Databaseがクラウド対応となるのに必要な機能なのです。

12cの主要な新機能 
12cの主要な新機能 (image03.png)

 とは言え、急にクラウド対応と言われてピンと来ない方もいるかもしれません。ここで言うクラウドとは、パブリック・クラウドだけを指すのではなく、プライベート・クラウドや企業内における複数システムの統合なども含まれます。オンプレミスで稼働させる場合でも、マルチテナントによってデータベースの集約率を高めるといった使い方ができますので、多くのユーザが新機能のメリットを得られるようになっています。

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マルチテナントはこうして生まれた

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この記事の著者

岸和田 隆(キシワダ タカシ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストアシスト入社後、Oracle Database の研修講師、フィールド・ サポート、新バージョンの検証を経て、2007年 自社ブランド 「DODAI」の準アプライアンス製品の企画・開発、2009年 PostgreSQL、2011年...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

関 俊洋(セキ トシヒロ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストデータベース・システムの構築や運用トラブルの解決といったフィールド・サポート業務を経験し、その後は新製品の検証やソリューションの立ち上げに従事。現在はデータベースの価値や魅力を伝えるための執筆や講演活動を行っている。

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