アジャイルのエキスパートが、欧米でのエンタープライズへの適用事例を解説
2011年に開催された第1回の「Scrum Gathering Tokyo 2011」は、文字通りスクラムの実践者の集まり、その仲間によるお祭の要素が強かったという。イベントは成功裏に幕を閉じたが、アジャイル・スクラムによる開発を企業の組織でどのように拡大していくかという課題が残ったという。
そこで企画されたのが、2013年の第2回の「Scrum Alliance Regional Gathering 2013」だ。企業のマネジメント層にも知名度の高い野中郁次郎氏を招き、マネジメント層にも訴求力のあるセッションで構成した。実際、アジャイルの現場の実践者だけでなく、マネジメント層も多く参加したという。
それを受けて開催される3回目のカンファレンス「Regional Scrum Gathering Tokyo 2014」は、エンタープライズをテーマに掲げ、チームから会社全体にアジャイルを広げるにはどうしたらいいかを探るという。
欧米では、いまやスタートアップ企業がアジャイルな方法をとるのは必然のこととなっている。スタートアップに成功したIT系の大企業でもアジャイル開発は浸透している。次に注目されているのが、鉄道、通信、銀行などの伝統的大企業で効率的にアジャイルを適用することだ。
そこで、世界的な企業の成功事例を語ることができる3人のエキスパートを招聘した。「アジャイルソフトウェア開発宣言」の起草者の1人であり、伝説的なスクラムの実践者マイク・ビードル氏、ドイツで大小さまざまな規模でのアジャイル導入の経験をもつユッタ・エクスタイン氏、そして、Rational Software社の副社長という経歴を持ち、大規模アジャイル開発の経験も豊富なディーン・レフィングウェル氏だ。
なお、カンファレンスの2日目には、マイク・ビードル氏とユッタ・エクスタイン氏を囲んで、会場から出た意見や質問をもとに組織的な適応事例について徹底的に論点や課題、具体策を引き出すパネルディスカッションを予定している。組織のアジリティを考えている参加者にとって、世界的なトップコーチから直接アイデアをもらえるまたとない機会といえる。