SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

Data Tech 2022

2022年12月8日(木)10:00~15:50

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

移行前に知っておきたい、Oracle Database 12c新機能のオモテとウラ

さらにできるようになった、12cのオプティマイザ

 前回はOracle Database 12c(以下、12c)のセキュリティ新機能について解説しました。今回は、移行後すぐに使える便利なオプティマイザ関連の新機能を紹介します。

バージョンアップはオプティマイザとの戦い?

 12cが国内で出荷されてからおよそ1年が経ち、新規システムでの採用や既存システムのバージョンアップを本格的に検討しているという声を多く耳にするようになりました。Oracle Multitenantをはじめとする新機能や、Oracle Open World 2013で発表されたインメモリの機能には、非常に高い期待が寄せられています。

 その一方で、バージョンアップの話題になると「オプティマイザの動作に変更はありましたか?」というご質問をいただくことが多々あります。これは期待というよりも、むしろ不安の方が大きいようです。Oracle Database 10gR1でルール・ベース・オプティマイザがサポートされなくなって以来、コスト・ベース・オプティマイザと賢く付き合うことが性能安定の必須条件になりましたが、実行計画が意図しない方向に変わらないか心配だという声が多く、これがバージョンアップを躊躇する理由の1つとなっています。

 どうしてもマイナス面の影響を心配してしまうコスト・ベース・オプティマイザですが、本来はデータの偏りや量に基づいて最適な実行計画を選択するために実装された機能なので、バージョンが上がれば当然その精度も上がるはずです。通常はデータベースのバージョンアップとハードウェアの更改を同時に行うことが多いため、SQLのレスポンスが良くなってもオプティマイザが注目されることは少ないのですが、見えないところで確実に進化を続けています。

 以下の表は、12cにおけるオプティマイザ関連の新機能と、非推奨の機能をまとめたものです。新機能には、以前「連載:徹底解説!Oracle Database 12cのすべて」の中で解説した適応計画や自動再最適化をはじめ、より最適な実行計画が選択されやすくなる機能が多く実装されています。非推奨となった機能に注意しつつ、これらの新機能を活用していけば、以前のバージョンよりも安定した実行計画でデータベースを運用できるはずです。

▼12cで実装されたオプティマイザ関連の新機能
機能名 概要
適応計画 (*1) 問合せ実行時に収集した統計を基に、プランの一部を実行時の条件に適したサブ・プランに切り替えられる。
自動再最適化 問合せ実行時に収集した統計が見積りと大きく異なる場合、カーソルに情報を記録。次回の問合せ実行時に記録した統計を使用してプランを作成できる。
SQL計画ディレクティブ 問合せ実行時にカーディナリティが誤って見積もられた場合、SYSAUX表領域に情報を記録。この情報を基に、DBMS_STATSプロシージャで拡張統計が収集できる。
動的統計の拡張 すべてのSQLに対して使用する動的統計レベルを自動的に決定できる。
バルク・ロードのオンライン統計収集 バルク・ロードの操作の中で統計を自動的に収集できる。
オプティマイザ統計の自動収集 複数の表、パーティション、サブ・パーティションに対して統計情報を並行して収集できる。
グローバル一時表のセッション固有統計 グローバル一時表の統計を共有するか、セッション固有のものにするか選択できる。
新しいヒストグラム 上位頻度ヒストグラム、ハイブリッド・ヒストグラムを作成できる。
SPM展開アドバイザ SQL計画管理(SPM)の検証と承認を日次メンテナンス・ウィンドウで実行できる。

(*1)マニュアルによって「適合計画」や「適用計画」と表記されている場合もありますが、本稿では『SQLチューニング・ガイド』に従って「適応計画」とします。

▼12cで非推奨になったオプティマイザ関連の機能
機能名 代替手段
ストアド・アウトライン SQL計画管理を使用する。
初期化パラメータCURSOR_SHARING=SIMILAR 同パラメータの値をFORCEに設定する(*2)

(*2)ただし、ソフト解析時に共有プール内で類似文を検索するというオーバーヘッドが生じるので、使用にあたっては注意が必要です。

 今回は、動的統計の拡張と新しいヒストグラムに着目し、12c以前のバージョンとの違いについて説明していきます。

次のページ
「動的サンプリング」改め「動的統計」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
移行前に知っておきたい、Oracle Database 12c新機能のオモテとウラ連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

関 俊洋(セキ トシヒロ)

株式会社アシスト データベース技術本部 データベース・エバンジェリストデータベース・システムの構築や運用トラブルの解決といったフィールド・サポート業務を経験し、その後は新製品の検証やソリューションの立ち上げに従事。現在はデータベースの価値や魅力を伝えるための執筆や講演活動を行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/5867 2014/05/30 00:00

Job Board

PR

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

2022年12月8日(木)10:00~15:50

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング