企業がシステム更改時やシステム導入時に、クラウドを優先的に検討する「クラウドファースト」が一般的になりつつある。なかでも、利用目的にあわせて適材適所で最適なクラウドサービスを採用し、規模や機能性を拡張するために複数の異なるクラウドサービスを組み合わせて使う、ハイブリッドクラウドやマルチクラウドの流れが進みつつある。また、各サービス事業者やクラウドインテグレータは、企業のニーズの囲い込みや自社の収益拡大を狙い、ハイブリッドクラウド関連のサービスやソリューションも展開するなど、ハイブリッドクラウドを取り巻く市場環境は加熱している。しかし、ハイブリッドクラウドに関しては、ユーザ企業や事業者によってさまざまな考え方やアプローチをしているため、現在の実情を把握することが難しくなっている。本連載では、ハイブリッドクラウドに対する考え方や、ユーザの利用状況や期待やハイブリッドクラウドの選択肢、技術やサービスの仕組み、取り巻く事業者の状況についてあらためて整理し、今後のクラウドの展望について考察する。
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林 雅之(ハヤシ マサユキ)
国際大学GLOCOM客員研究員(NTTコミュケーションズ株式会社勤務)1995年NTT(日本電信電話株式会社)入社。地方で中小企業の営業ののち、マレーシアにて営業および国際イベントの企画・運営を担当。NTT再編後のNTTコミュニケーションズでは、事業計画、外資系企業や公共機関の営業、市場開発などの業...
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