前回はアサーティブとは何か?ということについてお話しました。第2回の今回は、具体的なケースに落とし込んでアサーティブな伝え方を勉強していきましょう。
- 橋本さん
入社5年目。とにかく忙しい毎日。人と話すのが億劫で、特にオシの強い中川さんが苦手。
- 中川さん
入社10年目のリーダー。お客さまとの交渉も担当する。後輩SEやプログラマに対してちょっと高圧的。
- 田中さん
入社8年目で技術力には定評あり。忙しい橋本さんチームに最近異動してきた。
ケース1:オシの強い先輩の頼みを断れない!
入社5年目の橋本さんは、オシの強い中川さんに苦手を意識を持っています。中川さんは意識していないようですが、どうも自分の要求を押し通してしまうクセがあるようです。そんな橋本さんは中川さんがいないときに、お客さまから機能変更について頼まれてしまったようです。
ノン・アサーティブな例
担当のお客さまから機能Aの追加を頼まれちゃったんですけど……。
顧客満足を高めるためにはしょうがないだろ。やってくれよ。
納期も迫ってますし……
こんな大がかりな機能追加、間に合わないんじゃ……。
土日出社で乗り切れないの?
できないこともないですけど……。
そもそもキミの担当で機能追加を頼まれたのはキミの責任じゃないの?
頼んだよ!
(トホホ……また押し切られちゃった)

橋本さん、またいつものように、中川さんの強い口調に押し切られてしまったようです。
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- この記事の著者
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吉田 珠江(ヨシダ タマエ)
イオン株式会社で各種コミュニケーション研修、人事制度の企画運用を歴任後、コンサルティング会社でセミナー講師などを経て、独立。現在、ダイバーシティ・ラボ所長。著書に「開発現場のストレスを減らすアサーティブ会話術」(翔泳社)がある。E-mail:pearl_@gaia.eonet.ne.jp
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