マイクロソフトは18日、中堅・中小企業向けのサーバー製品群「Windows Essential Server Solutions」(以下、WESS)の構成製品として、新たに「Windows Essential Business Server 2008」(以下、EBS 2008)および「Windows Small Business Server 2008」(以下、SBS 2008)の日本語版を発表した。
EBS 2008は18日より、SBS 2008は2009年1月1日よりボリュームライセンスで、SBS 2008のパッケージ版は2009年1月16日から提供が開始される。評価版もWebサイトからのダウンロードやDVDで18日から順次提供開始。
現在不況に伴い、企業では業務改善やコスト削減のプレッシャーが急速に高まっている。WESSは、ボリュームディスカウントが効きにくく、システム管理者が不足しがちな50~300人程度の企業を対象に、必要な機能を包括して安価に提供するサーバーソリューション。より大規模で使いたいというユーザーの声に応え、従来より提供されていた従業員規模75名までが対象のSBSに加え、今回300名までを対象としたEBSが追加された。それぞれスタンダードとプレミアムの2系統が用意されている。
特長として、Windows Server 2008、Exchange Server 2007といったサーバーがまとめて提供されており、個別に揃えるより25~35%程度安くなっている。また導入を個別に行った場合130ステップ・80時間かかる所を、一連のウィザードで30ステップ・8時間で行えたり、統合管理コンソールが提供されたり、とIT運用者の管理コスト削減効果も期待できる。Outlook、Exchange Server、Windows SharePoint Servicesなどをベースにしたグループウェア、セキュアなリモート作業機能等を利用することで、従業員の生産性も向上する。
マイクロソフトでは、IT活用を通して費用削減と社員の生産性向上を図る「Save Money.」キャンペーンの一環として、WESSを位置づけている。同社執行役常務 ビジネス&マーケティング担当の佐分利ユージン氏は、「重要な企業リソースである社員と、それを支えるIT。苦境の今だからこそ、ITを通じて社員力を経営力に変換し、ピンチをチャンスに変える攻めのIT投資が必要だ。製品をローンチするだけでなく、パートナー各社との協業を通じた具体的な提案とともに、お客様のペインを解消するサポートしていきたい」と強調する。
また、パートナー各社の声も紹介された。「もっとスモールビジネスを活気づけたい。Save Money.、グリーンIT、仮想化を一つの簡素化したソリューションとして提供できるベンダーとして歓迎する」(デル株式会社 町田氏)、「けして安物を売ろうとおもっていない、本当に価値のあるものを提供してお客さまに提供していきたいと思っている」(日本アイ・ビー・エム株式会社 諸富氏)、「コストクライシスの今こそ、原点回帰して柔軟性のある、より投資効率の高いシステムを提供していきたい」(日本ヒューレット・パッカード株式会社 橘氏)、「情報活用のためのサーバーソリューションを積極的に取り込み、お客様に優秀なソリューションを提供していきたい」(日本ビジネスコンピューター株式会社 市川氏)。
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