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ビッグデータを活用した不正対策のススメ

不正の種類で異なるデータ分析のアプローチ

 金融機関を中心に、不正対策にビッグデータを活用する取り組みが広がっています。本連載では、数々の金融機関とデータ分析プロジェクトを行ってきた著者の経験に基づき、効果的な不正対策をデータ分析で実現するための方法を解説します。

巧妙化するクレジットカード不正使用の手口

 先日、日本クレジット協会より平成28年中におけるクレジットカードの不正使用被害の発生状況(参照1)が発表されました。ここ数年クレジットカードの不正使用は増加しており、昨年の被害額は140.9億円(前年比17.4%増)でした(表1)。ひと昔前のクレジットカードの不正使用は偽造カードによるものが主流でしたが、最近はクレジットカードの番号情報を盗み取る手口にシフトしています。クレジットカードにICチップが使用されるようになってカード自体のセキュリティは向上したものの、ネットショッピング等の普及でクレジットカードの番号情報を入手すれば、カードが手元に無くても簡単にネット上でクレジット決済をすることが可能となったためです。

表1: クレジットカード不正使用被害の発生状況(出典:日本クレジット協会)
期間 クレジットカード
不正使用被害額
クレジットカード不正使用被害額の内訳
偽造カード被害額 番号登用被害額 その他不正使用被害額
被害額 構成比 被害額 構成比 被害額 構成比
平成26年 113.9億円 19.5億円 17.1% 66.7億円 58.6% 27.7億円  24.3%
平成27年 120.0億円 23.0億円 19.2% 71.4億円 59.5% 25.6億円 21.3%
平成28年 140.9億円 30.5億円 21.6% 87.9億円 62.4% 22.5億円 16.0%

 もともとネット上の不正利用対策として、クレジットカードの裏面には3桁のセキュリティコードが記載されていますが、残念ながらあまり効果的な対策とは言えません。例えばレストランなどでクレジットカード払いを行う際に、レジカウンターではなくテーブルで支払いを行う場面をイメージしてください。店員から渡された明細を確認したら、何の疑いも無くクレジットカードを明細と一緒に店員に渡している場合も多いのではないでしょうか。店員がクレジットカードを裏にいったん持ち去り、セキュリティコードまで含めて番号情報をメモした上で、クレジットカードを持ち主に返せば簡単に情報を盗み出すことができてしまうのです。

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見えているのは「全体」か「氷山の一角」か

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忍田伸彦 (オシダノブヒコ)

SAS Institute Japan コンサルティングサービス本部 Fraud & Security Intelligenceグループ マネージャー    創価大学工学部情報システム学科卒業後、東京大学大学院工学系研究科にてバイオインフォマティク...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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