Pivotal Cloud Foudryの特徴やメリット
ハンズオンの前編を終えると、本セミナーは後半戦へ。まずは再び座学になり、吉田氏が改めてPCFについて解説を行った。
今ではPCFのほかにも、Heroku、IBM Bluemix、Google App Engine、OpenShiftなどのPaaSが提供されている。それらの間には、Cloud Foundryをベースにしているかどうか、オープンソースかどうか、プライベートクラウドとパブリッククラウドのいずれで使えるのか、といった違いがあるという。PCFはCloud Foundryをベースに、運用管理の標準化やエンタープライズへの最適化が加えられている。
PWSはその名のとおり、PivotalのWebサービスである。主要コンポーネントの設定やサービス登録をGUIで実行する。中でもよく使うのは管理画面の「Applications Manager」だろう。アプリケーションやスペース、ユーザー、サービスをGUIで管理できる。
吉田氏は、PCFの強みを「アプリケーションの高可用性を標準装備しているところ」と説明。自分のプロセスを自分で監視しているため、アプリケーション障害、ネットワーク障害、プロセス障害が生じても自動で復旧するのだという。これにより、データセンターやラックでの障害に対しても可用性を担保している。
メリットは運用だけではない。これまでも述べてきたように、アジャイル開発の効率を高めることができる。クラウド(IaaS)を選ばないのも強みとなるだろう。「本番用にパブリッククラウドを使い、開発用にプライベートクラウドを使っていたとしても、どちらもPCFが使えるので環境ごとに使い分ける必要がありません」(吉田氏)
日本国内ではYahoo! JapanやNTTデータがPCFを導入。また、米国の相互保険会社Allstateは、PCFを導入したことで「月曜日に新しい保険サービスが考案されると、金曜日には提供できるようになった。従来の慣習や手法を変えるすばらしいプラットフォームだ」と話しているという。
PCFの導入効果として大きいのはプロジェクトの時間短縮や工数削減だ。「導入企業では、アプリケーション開発、インフラやミドルウェアのプロビジョニング、テスト、アプリケーション展開、スケールアウトなどに9か月かかっていたところ、平均で10週間にまで短縮できました。従来の3分の1です」(吉田氏)
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