ラックが7年ぶりにセキュリティ監視センターをリニューアル
ラックは7年ぶりにJSOCをリニューアルし、記者向けに開所式を開催し、内部を公開した。リニューアルの背景にはサイバーセキュリティに関する状況に対応し、また今後日本で開催される世界的なイベントを見据えてセキュリティの砦をさらに強固にする狙いがある。
ラックのセキュリティ監視・運用サービスは2000年から、お台場ではじまった。黒字転換できたのは2005年から。赤字でも続けたのは西本社長らの「日本を守る」という気概があったからこそ。今は今後のラグビーワールドカップ、オリンピック・パラリンピックを見据えて気を引き締めているところだ。
リニューアルの背景として、ITP 統括本部 CS 事業部 中間俊英氏は事業環境の変化と監視サービスの成長を挙げた。近年サイバー攻撃は単独の愉快犯からプロの犯罪者組織へと変わり、技術的には巧妙化かつ高度化している。また多くの顧客企業でクラウド活用が進んでいるため、保護する対象は顧客の物理環境からクラウドにも広がっている。また企業ごとに個別のニーズも増えてきている。
脅威も保護対象も変容するなどJSOCの事業環境は変化しており、ラックはこうした変化に対応していく必要に迫られていた。加えて同社の監視サービスビジネスは2010年から2016年には54%成長するなど好調に推移しており、今後さらに成長は加速する見込みがあり、JSOCのリニューアルと体制強化に踏み切った。