2020年には500億個のデバイスがつながる
「ICTの産業はIoTが最後の戦場になると言われている。あらゆるものがつながるからこそ、これまで以上にセキュリティの重要性が問われてくる」
ファーウェイのセキュリティ担当CTOのトビアス・ゴンドロム氏は開発分野で20年以上の経験を持ち、多数のグローバル企業でCISO(最高情報セキュリティ責任者)を務めた経験を持つ。標準化団体においても、IETF(Internet Engineering Task Force)では2003年からDOTS(DDoS Open Threat Signaling)などのワーキング・グループ議長やセキュリティ理事会、管理監視委員会メンバー、IETFトラスト チェアなど要職を務めた経験を持つ。
「2020年には500億個のデバイスがつながるようになる。これは驚くべきことではない」とゴンドロム氏は続ける。
IoT市場への期待は大きい。日本では「Society 5.0」、ドイツでは「Industry 4.0」、米国では「Industry Internet」、中国では「Internet+」、シンガポールでは「Smart Country」というように、先進各国においてIoTの推進は成長戦略の重要な柱となっている。
一方で水、都市、電力網、交通、金融……あらゆる社会の重要なインフラが悪意のある人たちの攻撃を許してしまったらどうなるのか。「私たちの社会、生活に巨大な影響を与えることになる。しかも、これまでは単独のシステムだったものが、IoTが普及していくことでさまざまなモノがつながっていく」とゴンドロム氏。