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世界各国で着々と進む社会のデジタル化。中国のシェアサイクル、スマートポリスを支える技術とは?


 世界中でビジネスのデジタル化=デジタル・トランスフォーメーションが注目を集めているが、様々な企業のデジタルトランスフォーメーションにもファーウェイの技術は応用されている。Fortune Global 500社のうち197社がデジタルトランスフォーメーションのパートナーとしてファーウェイを選択しており、そのうち45社がトップ100に位置づけられている企業だ。

中国のシェアサイクルを支える技術

 今、上海を訪れると至る所で黄色い自転車を見かけることになるだろう。この黄色い自転車の正体は中国で急成長のスタートアップ「オッフォ(OFO)」が手がけるシェアサイクルだ。スマートフォンのアプリで決済を行うと一定時間自転車が利用できるようになり、訪問先で乗り捨てることができる。利便性の高さから上海では主要な交通手段の一つになっており、中国国内だけで800万台が配置され、1日に述べ2500万回の利用があるという。サービス提供地域は中国だけに留まらず、米国、英国、シンガポールなど世界170都市に展開し、総ユーザ数は1億人を超えている。

急成長のスタートアップ「オッフォ(OFO)」が手がけるシェアサイクル。利便性の高さから上海では主要な交通手段の一つになっており、中国国内だけで800万台が配置され、1日に述べ2500万回の利用があるという

「オッフォ(OFO)」が手がけるシェアサイクル。
利便性の高さから上海では主要な交通手段の一つになっており、
中国国内だけで800万台が配置され、1日に述べ2500万回の利用があるという

 シェアサイクルの主要なモバイル技術は、自転車の状態を認識するセンサー、収集したデータを分析するIoTプラットフォーム、決済等の機能を提供するスマートアプリの三要素が重要な役割を果たす。そして、運用にはスマートフォンと連動し、正しい利用者であれば鍵を解除し、利用が終わればロックされる「スマートロック」の仕組みが欠かせない。ファーウェイはオッフォのIoTプラットフォームとスマートキーを支えている。

 オッフォのスマートキーは従来型は2Gの無線を利用したモデルであったが、このモデルでは2~3ヶ月で電池交換が必要であったり電波の到達範囲で課題があった。この問題を解決するため、オッフォはファーウェイとNB-IoTチップセットを用いたスマートキーを開発した。

スマートキー

スマートキー

 NB-IoTは、単3電池2本で10年間も通信できると言われるほど「低消費電力」が長所だが、オッフォの新型スマートロックは電池交換なしで2~3年運用することが可能だという。なお、この2~3年という期間は、ちょうど自転車のライフサイクルにマッチしており、一台の自転車が稼働している間は理論上は電池交換が不要となる。

 また、低消費電力以外に考慮しなければならないのがセキュリティだ。シェアバイクのように誰でも触ることのできる場所に置かれる製品は不正利用者からの攻撃にも対抗策を持たなければならない。ファーウェイのNB-IoTチップセットは、独自開発のセキュリティ専用のコアを持ち、安全性を高めているという。

  ファーウェイはこのNB-IoTチップセットを既に月間100万個生産する能力を持っており、オッフォのサービス拡大を支援している。ファーウェイの技術により、利用者の行動情報の収集分析が可能になったオッフォは、今後ビッグデータ化した人々の行動データから新たなサービス開発を検討しているという。

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中国の治安向上に貢献する、スマートポリスサービス

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この記事の著者

大元 隆志(おおもと たかし)

ITビジネスアナリスト/顧客視点アドバイザー 通信事業者のインフラ設計、提案、企画を12年経験。異なるレイヤーの経験を活かし、 技術者、経営層、顧客の3つの包括的な視点で経営とITを融合するITビジネスアナリスト。業界動向、競合分析を得意とする。講談社 現代ビジネス、翔泳社EnterpriseZine、ITmediaマーケティング等IT系メディアで多くの記事を執筆。所有資格:米国PMI認定 PMP、MCPC認定シニアモバイルシステムコンサル...

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