セキュリティ人材は、2020年に国内で約20万人不足するといわれており、その育成が急務となっているが、育成にあたっては、最新の脅威動向から実際の攻撃シナリオまでを網羅した高度かつ実践的な教育コンテンツの開発だけでなく、講師育成や研修環境の整備といった運用面も考慮する必要がある。
今回の協業では、3社の強みを生かした新たな人材育成事業を推進するという。具体的には、トレンドマイクロが有する国内外の脅威動向や最新の攻撃シナリオといったサイバーセキュリティに関する独自の知見と、日立が幅広い分野で培ってきたシステムの開発・運用ノウハウ、そして日立グループ内外に研修サービスを提供する日立インフォメーションアカデミーの人材育成ノウハウを活用し、研修カリキュラムや教材といった教育コンテンツの企画・開発から研修サービスの運用までを共同で推進する。
その第1弾として、日立グループ社員約2,000名の受講実績がある、トレンドマイクロの知見を取り入れた「サイバー攻撃対応研修」を、一般企業が広く活用できるカリキュラムに改訂し、日立インフォメーションアカデミーが10月から提供開始する。
今後は、日立とトレンドマイクロ両社の顧客などを対象にした新たな共同研修サービスを提供することも視野に入れるなど、3社は密な連携を図りながら、セキュリティ人材の育成加速に取り組んでいくとしている。