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IBMが「コードの価値」を強調、開発者向けポータル「IBM Code Patterns」開設

IBM Chief Developer Advocate ウィリー・テジャダ(Willie Tejada)氏 / 日本IBM デジタル・ビジネス・グループ デベロッパー・アドボカシー事業部長 大西 彰氏)

IBM Chief Developer Advocate ウィリー・テジャダ(Willie Tejada)氏 /
日本IBM デジタル・ビジネス・グループ デベロッパー・アドボカシー事業部長 大西 彰氏)

IBMが改めてデベロッパーを重視

「IBM Code Patterns(コードパターン)のメリットは、開発者がコードを読む時間を短縮できること。部分的なコードではなく作りたいアプリケーションの目的別に、アプリケーションの構成に関する情報や、オープンソースのサンプルコードまでを入手し改変して活用できる。」(日本IBM 大西 彰氏)

開発者がAIやブロックチェーンなどの新しい技術を使ってアプリケーションを開発する際、APIとして公開されているテクノロジーを使いこなすには、様々な機能や処理をどういう順序で組み合わせればよいか、プログラムはどうコーディングすればよいかなど、活用方法を習得する必要があった。また、こうした技術は日々更新されているため、過去に習得した技術が使えなくなることもあり、開発者の負担も大きくなっていた。

IBM Code Patternsは、具体的な問題を解決するためのアプリケーションを作成するために役立つ実践的な情報を提供するという。

それぞれのパターンは、開発者が短時間に読めるよう、短い概要説明、全体を俯瞰できるフロー図、GitHub上にApache License 2.0で公開されているソースコードで構成される。すぐに試せるデモ環境を提供するパターンや、パターンを使ってアプリケーションを実装する方法を解説する動画へのリンクを備えているページもあり、関心のある技術テーマや業種、アプリのデプロイ形式を使って、公開されているパターンを絞り込むことができる。例えば、「ブロックチェーン技術を使って寄付金の使い道を追跡する」ためのパターンなどが提供されているという。

MSのGitHub買収について言及

英語版では、133種類(2018年6月6日時点)のパターンを提供している。「現在、日本語では70個、追加で今月中に53個の追加リリースの予定」(大西氏)だという。

さらに大西氏は「これまで、IBMはデベロッパー向けのイベントなどが出来ていなかった。最近の若い開発者はIBMのWatsonについては知っていても、IBMのテクノロジーについてあまり知らない。IBMのテクノロジーが今後、AI、ブロックチェーンさらにはAR/VRの開発にも活かせることを伝えていきたい」と語った。
またウィリー・テジャダ氏は、「IBMのデベロッパーポータルはエンタープライズを重視している。クラウドやAI、ブロックチェーンなどの分野でもコンシューマー向けの開発とは異なる。セキュリティやデータ保護の観点から保証できるコードを提供していく」と述べ、エンタープライズ分野の重視を強調した。

また直近のマイクロソフトによるGitHubの買収については、「マイクロソフトはGitHubのコミュニティで生まれたコードの価値を大事にしていくだろう。重要なのはリポジトリではなくコードだ。」(ウィリー・テジャダ氏)とコメントした。

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