シトリックス・システムズ・ジャパンは24日、デスクトップ仮想化ソリューションの最新版「Citrix XenDesktop 3」を発表した。
デスクトップ仮想化は、仮想インフラ上で稼動する仮想マシンにクライアントデバイスからリモート接続し、そのデスクトップを利用するソリューション。ハードウェア資産を集約することによって、PCの資産管理の負担軽減やリソースの有効活用が実現できるほか、情報漏えいの防止などセキュリティ的観点からもメリットが得られる技術として注目を浴びている。
新バージョンでは、新技術「Citrix HDX Plug-and-Play」を搭載。同技術によって、MP3プレーヤー、デジタルカメラ、スマートフォン、スキャナなど、ローカルPCに接続された周辺機器を仮想マシン側で透過的に利用できるようになった。例えば、ローカルPCにiPodを接続し、仮想マシン上にインストールされたiTunesと同期させるといったことが可能になる。
また、仮想化・シンクライアントソリューションがこれまで苦手としてきたマルチメディア関係のパフォーマンスも向上させた。新たに搭載された「Citrix HDX MediaStream」は、データを圧縮した状態で端末にストリーム配信し、ローカルで再生することでパフォーマンスを向上させる新技術。ユーザ側からのマルチメディア機能利用に関するニーズに応えるとともに、通常のPCと比較して制約が多い印象のある仮想化のイメージを覆す狙いだ。
その他、サーバ当たりのホスティング可能台数を従来の2倍に増強したほか、プロファイル管理機能やスマートカードのサポート機能を追加するなど「効率性・コスト」「セキュリティ・スケーラビリティ」「ユーザエクスペリエンス」それぞれの領域で機能強化がなされた内容となっている。
XenDesktop 3の最小構成価格はStandard Editionで70,550円から。受注は同日から開始している。