データサイエンティスト協会は、国内企業を対象に実施した、データサイエンティストの採用に関する調査結果を、4月21日に発表した。
同調査は、従業員30名以上の企業を対象に、企業規模別のランダム抽出によって、2019年8月21日~10月8日の期間に行われており、283社から有効回答を得ている。
調査対象となる企業に、データサイエンティストの在籍者数を尋ねたところ、データサイエンティストが1名以上在籍している企業は29%だった。内訳は、1~2名が22%、3~5名が26%、6~10名が22%となっている。
データサイエンティストが在籍している企業に対して、1.データマーケタータイプ、2.データアナリストタイプ、3.データエンジニアタイプそれぞれの在籍者数を尋ね、各社のタイプ別人数比率の平均値を算出したところ、3.のデータエンジニア(43%)がもっとも多く、1.のデータマーケターは33%、2.のデータアナリストは24%だった。
また、データサイエンティストの増員を予定している企業に対して、今後3年間のタイプ別増員数を尋ね、各社のタイプ別人数比率の平均値を算出したところ、1.のデータマーケターが40%で最多となり、3.のデータエンジニアは36%、2.のデータアナリストは24%となっている。
データサイエンティストを増員予定の企業に対して、今後3年間で採用・育成したいデータサイエンティストの具体的な人物像について、「もっとも当てはまるもの1つ」と「当てはまるものすべて」を尋ねた質問では、「データによるビジネス課題解決を得意とする人材」をもっとも当てはまるものとして挙げた企業が41%、当てはまるものすべてでも88%に達した。
それに続く「複数の分野を俯瞰的にみてデータ分析の活用を戦略的に考えられる人材」は、もっとも当てはまるものとして18%、当てはまるものすべてとして89%の企業が挙げている。
この1年間で新たにデータサイエンティストを採用予定だった企業に、目標としていた人数のデータサイエンティストを確保できたかを尋ねたところ、58%が目標人数を確保できなかったことが明らかになった。
今後3年間にデータサイエンティストを何名程度増やす予定かを尋ねた質問では、データサイエンティスト在籍企業では77%が増員を予定していると回答した。また、現在データサイエンティストが在籍していない企業でも、11%が新規獲得を目指している。