三井物産流通ホールディングス(以下「MRH」)と、NTTコミュニケーションズ(以下「NTT Com」)は、ブロックチェーンおよびIoT技術等を活用したサプライチェーンDXの実証実験を推進することに合意した。
三井物産グループと日本電信電話(以下「NTT」)グループは、グループ内事業会社を中心として、2019年より「リアルタイムデータを活用したフードロス削減」をテーマに共同実証実験を実施している。この取り組みの中で、ブロックチェーン技術とNTTのもつ特許技術の組み合わせにより、三井物産グループのさまざまなサプライチェーン領域における新たなニーズの発見と、各領域で抱えている課題の解決が実現できるめどが立った。そのため、MRHとNTT ComはブロックチェーンおよびIoT技術等の活用によるサプライチェーンDXの実証実験を推進することで合意した。
両社は、実ビジネス領域におけるブロックチェーンおよびIoT技術等を活用したDXの実現とともに、新たなビジネスモデルや協業領域を創造するという目的のもと、実用化に向けた検証を次のステージへと進めるという。
今回の取り組みでは、分散型アプリケーション構築のためのプログラムが可能なEthereumをベースとしたブロックチェーン技術に、NTT研究所が開発したブロックチェーン活用技術を適用し、RFIDなどIoTの情報と組み合わせた情報プラットフォーム「サプライチェーン情報基盤」を構築。これにより、情報の活用に向けた検証を行う。
また、「サプライチェーン情報基盤」と、NTT Comの企業間取引データプラットフォーム(仮称)を活用した複数の企業間の請求データをデジタル化・一覧化可能な「コネクティッドバリューチェーンを実現する基盤」との連携を目指すという。
本実験により、MRHの持つ事業領域における本実験成果の適用の可能性と、生み出す付加価値を可視化し、DXの具体的な活用方法を確立することで、さまざまな業界におけるサプライチェーン領域での事業化を目指すとしている。
サプライチェーンDXの概要図
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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