11月11日、NECは、三井住友銀行の次世代勘定系システムの構築ベンダに選定されたことを発表した。
NECのメインフレーム「ACOSシリーズ」の次世代モデルにより勘定系システムの処理性能を高め、安定性・効率性・堅牢性を追求すると共に、外部との連携や迅速な新サービス開発などを可能にするオープン系システムを構築するという。次世代システムの構築は2021年度より順次実施し、2025年度に移行を完了する予定だとしている。
主な構築領域
勘定系システム本体
今後予想される処理量の増加・多様化にも対応可能なシステム基盤をNECのメインフレーム「ACOSシリーズ」の次世代モデルで実現する。
勘定系API基盤
勘定系と連携する各システムのインターフェースをREST APIとする新たなAPI基盤を整備することにより、内部システムとの連携のみならず三井住友銀行が異業種を含めた多様なパートナーとの協業や新たなプラットフォーマーとしてのビジネス展開を進めていくための基盤を提供する。
先進技術を活用したオープン系プラットフォーム
勘定系データを利活用可能とするオープン系プラットフォームを勘定系の一部として構築し、階層型形式の勘定系元帳を一般的な形式であるリレーショナルデータベース形式に変換・複製する。また、同プラットフォームではコンテナ技術などクラウド・ネイティブな技術要素を取り入れ、この複製データを活用し新しい商品やサービスを開発可能とする共通機能を提供する。
統合開発基盤
メインフレーム「ACOSシリーズ」とオープン系システムの開発プロセスの共通化など、開発環境の高度化に取り組むため開発プロセスを共通化し、メインフレームとオープン、どちらの開発も可能な人材の持続的な育成と確保を実現する統合開発基盤を提供する。また、DevOpsで開発可能なオープンソースベースでの基盤を提供することで開発効率と開発スピードの向上を実現する。