コニカミノルタは、個別化医療の事業会社であるKonica Minolta Precision Medicine(以下、KMPM)がAmazon Web Services(以下、AWS)と今後5年間にわたり、連携していくことを発表した。
AWSはKMPMの優先クラウドプロバイダーとして、KMPMのマルチオミックスプラットフォーム「LATTICE(ラティス)」構想のグローバル展開を支援するという。また、この一環として、AmazonはKMPMに対する投資を行うとしている。
今回の連携にあたり、コニカミノルタの専務執行役 兼 KMPMの会長を務める藤井清孝氏は、「個別化医療の進歩に対する最も重要な課題のひとつは、遺伝子、たんぱく質、医療画像と疾病の因果関係を明らかにし、分子レベルでの診断を可能にする精密診断プラットフォームの整備です。LATTICEにより、お客様がこのプラットフォームを利用して新しい治療、投薬方針や病気の予兆を発見することを支援します。AWSサービスの幅広さと深さ、セキュリティの高い安全なインフラを活用することで、KMPMはイノベーション強化に向けた優位性を確保し、データサイエンティスト、開発者、臨床医、製薬パートナーの専門チームと大規模な協力関係を構築し、科学的な発見をより早く臨床現場のサービスとして提供することが可能になります」と述べている。
今後は、LATTICEの幅広さと解析能力を活かし、大規模にグローバルな臨床試験を支援し、臨床現場で適切な診断ツールを臨床医と研究者に直接提供できる新しい方法を開発していくという。特にKMPMの最先端科学とAWSのサービスを組み合わせることで、「Amazon HealthLake」などの機械学習サービス、ストレージ、コンピューティング、データベース、分析サービスを活用しながら、臨床医が適切な医療を、適切な患者に、適切な時期に提供できるよう支援するとしている。
また、KMPMは、AWSの安全なインフラを活用することで、保護された医療情報を処理・維持・保存し、日本の医療情報ガイドラインにも対応するという。
【関連記事】
・AWS、日本で2拠点目となる大阪リージョンを開設
・KDDI、東京に続き大阪府でもAWS Wavelengthの提供を開始
・富士ソフト、蔦屋書店のサービスシステムをAWSへ移行