デジタルグリッドは、清水建設が設計・施工した複合オフィスビル「横浜グランゲート」へのRE100対応電力の供給を4月1日より開始したことを発表した。
デジタルグリッドが運営する日本初の民間電力取引所「デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)」を通じて、サミットエナジーの子会社であるサミット明星パワー 糸魚川バイオマス発電所の電力を横浜グランゲートにP2Pで紐付け、不足分の電力については日本卸電力取引所(以下、JEPX)で調達し、RE100準拠の環境価値を付与することで清水建設のESG経営に寄与するという。
今回の電力取引の概要
1.今回の取り組みの狙い~主要テナントであるソニーグループのRE100目標にも貢献
デジタルグリッドが開発したDGPは、AIを活用し、電力の需給調整業務をデジタル化することで発電家と需要家を直接結びつけるP2P電力取引を実現するシステムだという。清水建設は、「エコロジー・ミッション2030-2050」を掲げCO2排出量の削減を目指しており、清水建設、ソニーとデジタルグリッドとで2019年秋から協議を開始し今回に至ったとしている。今回の電力取引量は約1,200万kWh/年だという。
なお、P2P電力取引を活用し糸魚川バイオマス発電所(Non-FIT発電所の電力にグリーン電力証書を付与)の電力を横浜グランゲートに供給することで、主要テナント事業者であるソニーグループのRE100の目標達成に向けた活動に貢献するとしている。
2.デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)の現状と今後の展望
2020年2月にDGPをスタートしており、この取り組みが40件目である。再生可能エネルギーをP2Pで紐付けるニーズが高まりをみせる中で。不安定電源である再生可能エネルギーを追加性のある形で増やす案件を組成中だとしている。
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