ラックは、近年急増するフィッシング被害やインターネットバンキングの不正送金被害などに対し、被害を未然に防ぐ知見を金融機関へ提供する「金融犯罪対策センター(以下、FC3:Financial Crime Control Center)」を5月1日に設立、6月1日より活動開始していることを発表した。
FC3は、ラックのサイバーセキュリティ技術と、多くの金融機関や捜査機関とともに犯罪対策を行なってきた知見を融合し、巧妙化が進む犯罪手口への最適な対策を提供。また、日本サイバー犯罪対策センター(以下、JC3)と連携し、最新の金融犯罪手口情報を得ることによって、より具体的な対策を相談者へ提供するとしている。
また、JC3へは金融犯罪の手口に応じた対策情報を提供することで、FC3が直接相談を受けていない金融機関へもJC3を通じて幅広く情報発信するという。
さらに、FC3では最先端のAI技術を用いたセキュリティ技術を用い、金融犯罪の兆候を自動的に発見し、犯行を未然に防ぐための様々な研究開発も行っていく予定だとしている。
FC3が提供する犯罪手口に応じた対策
- フィッシング被害防止対策
- なりすまし被害防止対策
- 金融サービスにおける認証高度化(多要素認証の導入等)の対策
- AIを活用した不正取引検知(インターネットバンキング、ATM取引等)※開発中
FC3の主な取り組み
- 金融犯罪対策に有効なソリューションの検証、および最先端ソリューションの研究・開発
- 最先端ソリューションの導入支援とコンサルテーション
- デジタル金融サービス事業者・学術機関・サイバー犯罪対策組織との連携
- デジタル金融サービス事業者や利用者に対する啓発活動
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