埼玉医科大学とKDDI総合研究所は、「ライフコースデザインコンソーシアム」を設立した。
本コンソーシアムでは、国際標準化されたIoTデータ流通プラットフォームを構築し、安心・安全に「パーソナルヘルスレコード」(以下、PHR)と呼ばれる健康管理データが地域や医療機関と連携されることで、生活者一人ひとりに最適化された健康管理・保健医療サービスを提供することを目指すという。
コンソーシアムの活動内容
生活者一人ひとりの健康づくりに向け、以下4つの取り組みを軸に、本コンソーシアム参画団体と共にワーキンググループの組成や共同研究・開発、社会実装を進めるとしている。
- 異なる組織間でデータを利活用するための国際標準IoTデータ流通プラットフォームの構築と埼玉県医療圏での実装
- 本人同意のもとで安心・安全にPHRを活用できるよう、プライバシー保護関連の法制度に対応したダイナミック・コンセントを実装するデータ連携技術の開発と受容性検証
- 生活習慣病、介護などの予防・管理・改善に資する最先端技術・デジタルツールを活用した様々な実証実験
- 産官学医連携や異業種のコラボレーションによるデータを利活用した持続可能なサービスモデルの検討
なお、本コンソーシアムで取り組む内容の一部は、AMED(日本医療研究開発機構)の研究課題「ダイナミック・コンセントを実装する先進的糖尿病デジタルデバイスの開発研究」として、10月5日に採択されたという。
コンソーシアム参画メンバー
2021年10月現在、以下7つの企業・組織が参加(順不同)。また、順次拡大していくとしている。
- 医療機器メーカー(1社)
- 製薬企業(大日本住友製薬)
- ヘルスケアサービス事業者(JMDC、PREVENT)
- 医療機関、介護・看護サービス事業者(陽仁会 上靑木中央醫院)
- 学術研究機関・医療機関(埼玉医科大学)
- 民間研究機関(KDDI総合研究所)
今後は、新たな参加者を募りながら、2022年1月以降、実証実験を開始する予定。実証実験で顕在化した課題を解決しつつ、PHRを活用した健康管理・保健医療サービスの社会実装を、2024年度に実現することを目標に取り組んでいくという。
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