F-Secure(エフセキュア)は、3月17日の記者会見でBtoB/BtoCそれぞれの市場でのポジション強化のため、2つの会社に分割すると発表した。今後、BtoB事業は「WithSecure」(ウィズセキュア)ブランドで展開し、それにともない日本法人は「ウィズセキュア株式会社」に社名変更する。従来のF-SecureはBtoC事業として継続させ、今後改めて新会社として設立させる予定だ。
アジアパシフィック地域担当VPのジョン・デューリー(John Duley)氏は、F-Secureというブランドが従来はアンチウイルス製品での認知を得てきたため、「それぞれの市場のポジションと戦略を明確にする必要があった」と説明し、「WithSecureブランドによってBtoB向けビジネスをより強化していく」と語る。最終的には「サイバー攻撃により、誰も深刻な被害を受けない未来を作る」というのが同社のビジョンだとデューリー氏は言う。
続いて、F-Secure創業者兼会長 リスト・シラスマ(Risto Siilasmaa)氏がビデオメッセージを寄せ、「過去30年以上の間に私たちが学んだことは、『誰も、単独ですべてのサイバーセキュリティの問題を解決することはできない』ということ。お客様やパートナーとともに、サイバー攻撃から企業を守るための『コ・セキュリティ』(Co-security)が重要だ」と述べた。
そして、新生WithSecureの事業ポートフォリオとして、1)エンドポイントセキュリティの機能を統合したクラウドベースのセキュリティプラットフォーム「WithSecure Elements」、2)Salesforceのマルウェア対策のための「WithSecure Cloud Protection for Salesforce」、3)グローバルな体制に基づく「WithSecure Consulting」が発表された。