日立システムズは1月31日、マクニカに対してSAP S/4HANAへのマイグレーションを行ったと発表した。2年におよぶプロジェクトを完遂させたという。
マクニカは従来、以下の課題を抱えていた。
- 部門最適を推進した結果、全社視点での業務効率が低下。表計算ソフトウェアを使った手作業が多く、非効率が発生している
- 2025年のSAP ERPのサポート終了に備えてマイグレーションが必要。しかし、アドオンが多いため、業務への影響が懸念される
- システム基盤がオンプレミスのため、柔軟性・拡張性が低い。ビジネス環境の変化に素早く対応することができない
日立システムズはマイグレーションに先駆け、SAPシステムの改修を実施。業務プロセスの改善によるメリットの早期実現を目指したという。SAPシステム改修ではシステム上の300の課題を解決。これにより、全社視点での業務効率化を図ることができ、「受発注業務の引き当て」プロセスの改善では月400時間の工数削減を実現したという。
SAP S/4HANAマイグレーションでは、システムのクラウド基盤を「Microsoft Azure」に移行したことで、これまで数週間かかっていたリソース増強が3~4日で可能となり、急増する受注に対応できる仕組みを構築できたとしている。
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