Visaは、シンガポール時間6月28日に、BtoB決済の合理化および簡素化に向け、SAPと提携契約を締結したことを発表した。同連携によって両社は、「SAP Business Technology Platform(以下、SAP BTP)」を通して、SAPのエコシステムに決済ソリューションを組み込み、BtoB市場におけるエンベデッド・ファイナンスを推進していくという。
SAP BTPは、アプリケーション開発、自動化、統合、データ&アナリティクス、人工知能(AI)といった機能を単一のプラットフォーム上にまとめたもの。VisaとSAPが新たに協業することで、サプライチェーンにおける運転資金のギャップ解消を支援するという。Visaカードを保有する企業は、国内外問わず送金時にシームレスな決済を行えるとしている。
なお、同ソリューションは、SAPのオーストラリア、インド、日本、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムにおけるユーザーから提供を開始。今後はアジア太平洋地域の他の市場にも順次展開していく予定だという。
また、両社は今回の提携により、アジア太平洋地域のサプライチェーンにおけるBtoB決済のデジタル化、スピード化を進めるという。アジア太平洋地域では、特に小規模の企業ほどBtoB決済処理のデジタル化のリソースが不足しており、カードによる企業間決済に対応できていないとしている。
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