日本リミニストリートは1月22日に大崎にオフィスを移転。それにともない、「リミニストリート 2024メディアカンファレンス」を開催した。
Rimini Street(リミニストリート)の最高経営責任者(CEO)兼取締役会⾧を務めるセス・ラヴィン氏は、「当社は、お客様がどれほど古いシステムを利用していたとしても、15年は運用保守を引き受けます」と話す。企業にとって本質的に不要なバージョンアップにかかるコストを減らし、その分をAIなどイノベーションへの投資に回せるようサポートしているという。
生成AIなどの技術が運用保守サービスをどう変えていくかという質問に対しては、「AIによって、よりエンジニアの知識を高められる」とラヴィン氏は答えた。たとえば、同社では社内用のAIツールを自社開発しているという。これにより、個別の課題を解決するために最適なエンジニアをAIによって迅速に見つけることができるとのことだ。
今後日本では、いわゆる「2027年の崖」などが課題となる中、どのように対応を進めていくべきか問われると、ラヴィン氏は「ERPシステムは新しいバージョンの登場などによって変化しているものの、本質的な機能はそれほど変わっていません」と説明。その上で、「ERPは企業にとってミッションクリティカルなものですが、お金をかけるべき戦略的なものと混同してしまいがちです。大切なのはそこを見極めることです」とコストをかけるべき領域とそれ以外を切り分ける重要性を語った。
日本リミニストリートで代表取締役社長を務める脇阪順雄氏はこれに続けて、数十年後のERP市場に出ているもののほとんどはSaaS型になるだろうと予測する。それを踏まえ、脇坂氏は「ERPとして根本的に必要な機能は残しつつ、戦略的な機能はエッジ側に持たせること。そうすることで、将来的にSaaSに移行する際にもスムーズな乗り換えができると考えます」と述べた。
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