LINEヤフーは、生成AIを活用するための技術基盤や利用環境を整え、個人向けサービスを中心に、約10ヵ月で合計16件の生成AI機能を導入したと発表した。
同社では、生成AIを活用するための技術基盤として、まずは従業員が様々な生成AIを選択できる環境づくりに取り組んでいる。OpenAIが提供するAPIに関する利用契約を締結しているほか、Google Cloudで提供される大規模言語モデルも利用可能とし、今後はAmazon Web ServicesやMicrosoftのAzureで提供される大規模言語モデルも導入する予定だという。
2023年7月よりLINEおよびその子会社、ヤフーの従業員約2万人に提供されたAIアシスタントでは、アンケートの結果、約7%の生産性向上を確認。また、同年10月にエンジニア約7,000名を対象に導入した「GitHub Copilot」では、約10~30%の生産性向上が確認されたという。2024年2月28日現在、LINEヤフーのサービスでは13件で生成AIが導入されており、引き続きサービスの品質向上および利便性向上を図るとしている。
LINEヤフーは今後、生成AI活用による広告収益の増加や業務効率化などを通じ、中長期的に売上収益年間約1100億円増、生産性改善額年間約100億円を目指すという。
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